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VOL.64/3,2003

INDEX
  1. 《資料》よどこん 第15回演奏会用資料(1ステ)
  2. 《資料》よどこん 第15回演奏会用資料(2ステ)
  3. 《資料》「感傷的な2つの奏鳴曲」基礎資料
  4. LINER NOTES by Itoh Keishi
    〜視線の持ち方〜
  5. ●PLAY●Nietzscheたいらちゃんの♪この人に聞く『思い出の一曲』♪
    第1回「編集長に聞く」
  1. ●合唱連盟便り●
  2. はる・Kの演奏会情報
    −心の財産を見つけてみよう−
  3. ●しのぶ姐さんの内政だより●
  4. ふじまっきーの●How do you do?●
  5. ☆広報からのお知らせ☆
  6. ●編集後記●



よどこんプラザ3月号
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特集 よどこん第15回定期演奏会用資料
    スウェーデン語基礎知識

新シリーズ ・ 『思い出の一曲』

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●《資料》●

よどこん 第15回演奏会用資料(1ステ)


今年、よどこんではスウェーデン語の曲を演奏します。
音源を聴けば言葉の雰囲気は分かりますが、一応「スウェ語」の基礎知識を理解しておきましょう。

先ずは「スウェ語」にあんまり関係ない辺りの話から。

☆スウェーデンという国☆
スウェーデンは、スカンジナビア半島にある3国のうちの一つ。(他の2国は・・・「デンマーク」と「ノルウェー」です)
首都はストックホルム。
地図を見ていただければ分かりますが、スウェーデンは南北に長い地形を持ち、首都ストックホルムを堺に2つのエリアに分けることができる。

平地の続く南部スウェーデンのスコーネ地方には、その豊かな土地を領有していた
貴族たちが築いた城が、今でも静かに佇んでいる。
スコーネに隣接しているスモーランド地方は、ガラスを洗うための清らかな水と
薪となる木材に恵まれていたため、古くからガラス工場が集まった。
現在でも、ガラスの王国とも言えるほど多くの工房を有している。

ストックホルム以北に広がる地方は、民族色が豊かに残るダーラナ地方。
毎年盛大に夏至祭に行われるのもこの土地(1年で一番昼間が長い6月21日前後に村中で行う)。
さらに北上すると、土地の起伏が多い北極圏ラップランド地方となる。
内陸部は山岳地帯となっており、オーロラや真夜中の太陽を見ることもできる。

☆スウェーデン人の話す言語☆
もちろん「スウェ語」だが・・・。
スウェーデン語は、他の北欧語と同じく古代ゲルマン語の流れを引いている。
従って、ノルウェー人、デンマーク人との会話も、ある程度は可能なようである
(言語体系の違うフィンランド人とは・・・全く?・・・通じないようです)。

☆余談 〜旗〜☆
デンマーク、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドなどは、
他の北欧諸国との繋がりが密接である。
過去には北欧全土がひとりの王様により統治されていたこともあり、これらの国々の国旗は類似している。


いよいよ「スウェ語」のお話。

★はじめに★
心構えとして、次の3つを挙げます。
 @ 自分で「理屈」を考えること。
 A 日本語の ア・イ・ウ・エ・オ に対応しないこと。
 B 意識するのは「頬の筋肉」「舌先の位置」「上下の唇の形」「息の速度」。

★スウェ語の文字★
英語のアルファベット26文字の他に、å、ä、ö の3文字がある。
つまり、全部で29文字ある訳だが、そのうち母音はa、e、i、o、u、y、å、ä、ö の9個。
母音のうち a、o、u、å を硬母音と呼び、 e、i、y、ä、ö を軟母音と呼ぶ。
硬母音は「深い“O”系の発音」であり、軟母音は「縦に開いた“E”系の発音」であると言える(あくまでも基本的な話ですが)。
また、半母音 j (発音は[ j ])もある。

★スウェ語の発音 その壱★
スウェ語の大部分は、英語のアルファベットと同じ音価(同じ発音記号が当てはまる)でありローマ字式に発音する。基本的には。
*母音に関して言えば・・・
  ö = O の口でE
  ä = A の口でE
  å = オー
  y = イー(ウの口にして、喉からイの音を出す)
ということが言える。
*単語の中で長母音として出てきたら・・・
  e = 狭く発音(横開きのIに近い)
  o = 狭く発音(深いUに近い)
  a = 少し深い目(オが混ざる感じ)

★スウェ語の発音 その弐★
先に、「スウェ語は基本的にローマ字式に発音する」と書きました。でも、何事にも例外は存在するものです。

*注意すべき「子音」の例外

g-、k-、sk-+[軟母音]という形の場合、これらの子音は[j]、 [ç]、[∫]音に変わる。
例) gå[ゴー](行く)、ge[イェー](与える)、
   kall[カ ル](冷たい)、
   sko[スコー](靴)、ske[シェー](起きる)

dj-、gj-、hj-、lj-→[j]
例) djur[ユール](動物)

kj-、tj-→[ç](ヒのような音)
例) kjol[ヒョール](スカート)、
   tja_na[ヒェーナ](仕える)

sch-、sj-、skj-、stj-→[∫]
例) stja_rna[シャーナ](星)

-lg、-rg→[-lj、-rj]
例) a_lg[エリィ](鹿)、berg[バリィ](山)

*伊東さん曰く・・・
 Mig は「メイ」と読む。Sig は「シー」のまま。

★スウェ語の発音 その参★
余談のような話ですが。
語尾に -or  、 -ar 、 -er 、 -en などがつくことがあるが、これらの語尾はあごを落として(アが混じるような感じで)曖昧に発音する。
「オー!」「アー!」などと、語尾になって元気良く明るくならないように。(これは、別にスウェ語に限ったことではありませんが)

===

伊東さんが言っていたように、同じスウェーデン語でも、地域や習慣などによって多少発音が異なる場合があります。理屈(に近いところで)理解をしておいて新たな事実が発見された場合は、根拠に基づいて修正していきましょう。

なお、次回のプラザに、1ステの各曲に関する解説、対訳、詳細な発音等が掲載される予定です。


●《資料》●

よどこん 第15回演奏会用資料(2ステ)


2ステは超ノリノリ(死語?)なグローリアを歌います。
ほんのちょっぴり解説?をします。

☆作曲者 Ryan Cayabyab について☆
1946年、フィリピン生まれ。
日本で紹介されている彼の合唱作品は、このMISAだけである。(女声・男声の曲もなし)
彼は、作曲家としてよりも、音楽プロデューサーとして活躍している。
以前「スモーキー・マウンテン(フィリピンのスラム街にあるゴミの山の名前)」というグループを作った。
そのグループは、スラムの悲惨さを現地の子どもたちに歌わせようという意図で作られたのだが、これが大ヒットしてしまった。
(曲と子どもたちの歌声がとっても合っていたそうな)
・・・という訳で、彼についての説明をおわります。
↑資料がぜんっぜん見つからなかったのですm(_ _)m

☆歌詞対訳☆
おなじみのグローリアですが、一応歌詞対訳を載せておきます。
楽譜に書き込んでくださいね。


Gloria in excelsis Deo. 天のいと高きところには 神に栄光
Et in terra pax hominibus bonae voluntatis. 地には 善意の人に平和あれ
Laudamus te. Benedicimus te. Adoramus te. Glorificamus te. われら主をほめ 主をたたえ 主をおがみ 主をあがめ
Gratias agimus tibi propter magnam gloriam tuam. 主の大いなる栄光のゆえに主に感謝したてまつる
Domine Deus, Rex caelestis, Deus Pater omnipotens. 主なる神 天の王 全能の父なる神よ
Domine Fili unigenite, Jesu Chirste. 主の御独り子 イエス・キリストよ
Domine Deus, Agnus Dei, Filius Patris. 主なる神 神の子羊 父の御子よ
Qui tollis peccata mundi, misere nobis. 世の罪を除きたもう主よ われらをあられみたまえ
Qui tollis peccata mundi, suscipe deprecationem nostram. 世の罪を除きたもう主よ われらの願いを聞き入れたまえ
Qui sedes ad dexteram Patris, miserere nobis. 父の右に座したもう主よ われらをあわれみたまえ
Quoniam tu solus sanctus. Tu solus Dominus. 主のみ聖なり
Tu solus Altissimus, Jesu Christe. 主のみ王なり 主のみいと高し イエス・キリストよ
Cum Sancto Spiritu in gloria Dei Patris, Amen. 聖霊とともに 父なる神の栄光のうちに アーメン


●《資料》●

「感傷的な2つの奏鳴曲」基礎資料


金子光晴…

1895(明治28)年、愛知県海部郡津島町に生まれる。
1909(明治42)年、14歳の時に漢学に興味を持ち、のめり込んだ結果中学校を落第。
以後、江戸文学と現代文学に学び小説家を志す。鏡花、泡鳴、秋声を耽読する。
1919(大正8)年、最初のヨーロッパ旅行に出発する。
1928(昭和3)年、東南アジアからパリへと放浪の旅をする。
1938(昭和13)年、「落下傘」他一編を「中央公論」に発表。
1952(昭和27)年、「くらげの歌」を「改造」に発表。
同年、詩集「人間の悲劇」を創元社より刊行し、読売文学賞受賞。
その後は多くの作品を世に発表し、1975(昭和50)年、80歳の時に急性心不全により永眠。

彼の作品には社会に対する反発を題材にしたものが多く、国家や社会に向けられた詩は、第二次大戦の最中では認められないような批判的な内容を滲み上がらせている。そのことから「怨念の詩人」とも呼ばれるが、彼の政治的関心や詩作目標には4つの柱があると言われる。

  1.東南アジア民族の解放
  2.人種問題 
  3.日本人の封建性の指摘 
  4.戦争反対

もともと、日本帝国に対する不信感を持ちながら少年期を過ごしてきたこともあったが、これらの柱は30代にかけて多くの近隣諸国を旅した上でその実情を目の当たりにしていることが影響していると思われる。また、詩作活動も日本文学からだけではなく、海外思想に影響を受けてきたものであった。特にその民主主義的な発想は彼に大いなる刺激を与えたようで、自伝には、ホイットマン(重要人物も娼婦も本来同じ価値を持つ人間であると説いた)や、カーペンターに強く惹かれ、日本の封建的思想の脱却の必要性を知ることとなった…と書かれている。


高嶋みどり…

東京芸大大学院修。石桁真礼生、山田一雄に師事。
一時期指揮者を志して日本合唱協会に入るが、「愛のプロローグ」の作曲をきっかけに作曲家としての道を歩む。
代表作、「風に鳴る笛」「愛のプロローグ」「かみさまへのてがみ」等多数。

作品には温かな音色を持つ、幸福感に溢れた作品(『あなたが歌えと命じた時に』等)が目立つが、今回演奏する曲や「ごびらっふの独白」、「遠い国」など、戦争批判をテーマにした重厚な作風も際立っている。
「ハーモニー」に寄せた文章では、「生きている証としての音、生の音を描き続けたい」とある。
作品の根幹はここから来ている。

(Bass 藤巻 武)


LINER NOTES

LINER NOTES


〜視線の持ち方〜


1月2月はわりと本番少ないから暇だと思っていたら、いきなり映画の授業があり、選曲で死ぬほど頭を抱え、しっかり風邪もひき、平日はほとんど何かの用事で埋まってしまっていたのでした。
映画の授業の為に久しぶりに勉強をしていたのですが、雑談ならともかく、やはりちょっとやそこら本を読んでみたところで教壇で語るべきことは生まれてきません。日頃からのアンテナの張り方と捉えた情報の分析や処理の仕方についてしっかり訓練しておかないと駄目だなというふうに痛感しました。
小津安二郎が1963年に60回目の誕生日に亡くなったのですが、良く考えると2003年の今年が生誕100周年ということで、結局、小津とタルコフスキーという二人の映画監督の対照的な画面構成要素について話をしました。しかし、これはやはり卒論ネタで、10数年間の自分の進歩の無さを空しく噛み締めてしまったのです。
講義の為、「東京物語」の冒頭シーンと「麦秋」のラストシーンと「ノスタルジア」「惑星ソラリス」のラストシーンを繰り返して見ましたが、見だすと授業のことなど忘れて本当にのめりこんでしまいますから準備が捗らないのでした。小津とタルコフスキーは私の中では不滅の二大監督、あとはトリュフォー、ヴェンダース、成瀬、ロメール、フェリーニ、…挙げ出すときりがないのですが、そんな個人的趣味とは別に、授業の最後に大学生の知的好奇心を刺激するために「大学生の見るべき20本の映画!」とでっちあげて紹介したところ、ずっと寝ていた学生が起きだしてメモを取りだしたのが印象的でした。テストに出るとでも思ったのでしょうか。ちなみにそれは下記。皆さんもビデオ屋に行ったらぜひ手にとって見てみてくださいね。


『大学生が見るべき10本の映画(×2)』(伊東恵司編)

=映画のアカデミズム編(教養の為の必読図書のようなもの)=

○黄金狂時代チャールズ・チャップリン(1925)
○探偵学入門バスター・キートン(1925)
●ゲームの規則ジャン・ルノワール(1939)
●市民ケーンオーソン・ウェルズ(1940)
●死刑執行人もまた死すフリッツ・ラング(1942)
●イヴァン雷帝セルゲイ・エイゼンシュテイン(1944)
●ドイツ零年ロベルト・ロッセリーニ(1948)
●西鶴一代女溝口健二(1952)
●東京物語小津安二郎(1953)
●捜索者ジョン・フォード(1956)
●めまいアルフレッド・ヒッチコック(1958)
●ラルジャンロベール・ブレッソン(1982)
○映画史ジャン・リュック・ゴダール(2000)

=映画の中の知性とアート性を軸にした選択(これも教養)=

○詩人の血ジャン・コクトー(1930)
●二十四時間の情事アラン・レネ(1959)
●皆殺しの天使ルイス・ブニュエル(1963)
●81/2 フェデリコ・フェリーニ(1963)
●ウィークエンドジャン・リュック・ゴダール(1967)
●テオレマピエロ・パオロ・パゾリーニ(1968)
●2001年宇宙の旅スタンリー・キューブリック(1968)
●惑星ソラリスアンドレイ・タルコフスキー(1972)
●旅芸人の記録テオ・アンゲロプロス(1975)
●ざくろの色セルゲイ・パラジャーノフ(1983)
●日々は静かに発酵しアレクサンドル・ソクーロフ(1988)
○沈黙ムスタファ・マフマルバフ(2000)


映画は「批評」というジャンルに極端に弱く、何でも「好き嫌い」とか「分かる分からない」で片付けてしまう傾向があります。あるいは、俳優の演技や物語の筋を追ってみてしまうだけ…で、紋切り型の情緒に観客が飼いならされてしまう傾向もあります。もちろんそれはそれで良い部分も多いのですが、芸術のジャンルの奥深さを味わうとしたら、「ファンクション(機能)」と「言語に還元し得ない主題」の結実(醸成)についてどう表現し、どう読むかという観点(軸)が欠け過ぎているのではないか?とも思います(特に評論家と呼ばれる人たち…)。上に挙げた映画は古いものが中心ですが、その後、80年代後半がヴェンダースとジャームッシュの時代、90年代が中国語圏のホウ・シャオシェンやエドワード・ヤン、ウォン・カーウェイの時代、最近の映画監督では、イランのキアロスタミとマフマルバフが圧倒的に良いですね。全て、雰囲気だけではなく、ファンクションと主題の結実という観点からの私の評価です。最近の日本映画も良いです。北野武、黒沢清ははずれなし、才気に溢れているのが青山真治、塩田明彦、塚本晋也たちでしょうか。
…と、映画のこととなると話は他愛無く膨らんではいきます。
好きな映画について話をすることは大好きです。

…さてさて、合唱のことを考えると急に現実に返ったような気になるのですが、2月には小津安二郎にもゆかりの三重県に行って来たのでした。

三重県のアンサンブルコンテストに審査員として行ったのですが、遠方ということで初めて講評までさせられました。朝から夕方まで72団体の演奏を聴くのは簡単なことではないですが、滅多にある機会でもなく、課題曲が無かったこともあって、大きな充実感となって印象に残りました。

大合唱でも同じことですが、「耳を使って声を合わす」ということと「一人一人が自立して表現する」ということの一見矛盾したような要素の拮抗や共存が合唱である…、と改めて感じられたことが収穫でした。
アンサンブルコンテストというのは通常指揮者なしで演奏をする訳ですが、そうしたとき、歌い手はいったいどこに視線を向けるべきなのでしょうか? 特に中高生のグループは「視線が定まらずに泳いでしまう」こと、あるいは「一生懸命客席に向かって歌うのだけれど」グループとしての一体感がないことを感じてしまいました。 「何だかおかしいけれど何か分からない」…という状態で聞いていた時に登場したのが三重県が誇るESTの団内アンサンブルでした。
ESTは恐らく日本で一番上手くいっている合唱団であり、テクニカル、マネジメント的なサポートもシステマチックな体系を整えているものと思われます。悪い言い方ではないですが(誤解なきよう)、三重という土地の多少閉鎖的な側面が、合唱団の全員をピュアに一定の方向に向かわせているようにも思います。しかも、インターネット時代、敢えて外から技術的に最先端のものを取り入れていることや、適宜的確なアドバイスを受ける謙虚さが、ESTの音楽をさらに向上させています。非常に価値のある良いものを聴けました。
で、そのESTのアンサンブルで印象的だったのはメンバーの視線の動きです。
もちろん、一人一人の表情も生き生きとしているのですが、演奏をスタートする時、テンポや音楽の変わり目、フェルマータの後、メンバーは呼吸を合わせると共に視線を交わしあい、一体感を醸成した後に客席を巻き込みます。
もちろん、これはアンサンブルの基本であり、私が京都で時々やっているアンサンブルVINEや四条畷のユース、客演の立場で行く「佛教大学」等でもよく練習していることでもありますが、それをESTのメンバーは理想的に非常にトレーニングされた状態で行なえているのでした。
我々はよく客席に向かって…、とか遠くを見つめて…、というふうに言われます。一人一人が前に向かってメッセージを発するということはとても大切なことでもある訳ですが、合唱団としての一体感ある演奏というものもまたアンサンブルの基本だと感じています。
メロディーの受け渡し、一緒に息をすること、テンポ感や音楽を共有すること、は合唱の基本的な態度であり、それをトレーニングしていくことも必要でしょう。

「よどこん」でも音取りの初期はどうしても楽譜から目が離れないですが、楽譜を見てようが見てまいが、「どこで息をするか」とか「どのパートを聞くか」とか「音楽の変わり目を感じよう」とか…そういう意識をもっと研いでいかないといけないように思います。「自分の音をとる」という非常にパーソナルな作業をアンサンブルの中で行なうのは、もちろん「必要なのですが、それだけになってしまうと勿体ないこと」だと思います。楽譜とのパーソナルな闘いを(ある程度)諦めて、ふと肩の力を抜くと、歌うべき音を他パートが歌っていてくれたり、音取りの上手な人がカバーしてくれたりもします。もっと「人を頼ること」あるいは、「人を生かすこと」を意識して、合唱のもっている「共同作業的な側面」の良さを味わって欲しいと思うのです。(もっとも、個人やパートを鍛える練習は別途必要ですがね…。)
そういったことから、物理的な視線という意味ではない、「自然な視線(気持ち)の共有化」と、それが「音楽的なリズムや一体感」を醸成することを味わうことが出来るのではないかと思います。

小アンサンブルの持ち味である、「一人一人が積極的で意欲的で生き生きと歌うこと」と、「一体感もった音楽作り」が、(拮抗しながらも)合唱の基本的な姿でしょう。我々のような大きな合唱団にとっても非常に大切な課題だと思います。


●PLAY●

Nietzscheたいらちゃんの

この人に聞く『思い出の一曲』♪

第1回「編集長に聞く」

 よどこんのみなさまこんにちわ。今月より独断で企画いたしました当コーナーを担当させていただきますアルト平です。よろしくお願いいたします。えっ以前の某コーナーはどうなったかって?いえ、ビデオデッキとテレビがなくなってしまいまして、泣く泣くFade Outいたしました。楽しみにしてくださった方がもしいらしたら本当にゴメンナサイ。
 さて第一回のお客様は、プラザに毎回登場されどもお顔のあまり見えない、大浦編集長でございます。題して、「編集長に思い出の一曲を聞く!!」

平(以下た): 編集長の思い出の一曲って何ですかー。エピソードも交えて教えてください!たとえば旦那さまとの初デートで初めて聴きにいかれた曲やその時のエピソードなどを・・・」

編集長(以下O): なんか月並みな企画やねえ。しかも何で私やねん?!私と夫は当時からそんなべたべたした関係じゃないんやから、そんなん言われてもなー。でもプラザのためやししゃーないなあ困ったなあ。(ここまでは平の勝手な想像でしたスミマセン)

そうして、編集長はさらっとのたまいました。「ならば、合唱曲ですが『チコタン』。」

た: ?????ちこたん?????

O: そうか。チコタンを知らない合唱人がいるんですね…。私にとっては、『旅』や『水のいのち』を知らない、と言われたような感覚ですが。・・・『旅』も「知らない」って言われるかな?

た: はいお察しのとおりでございます。。一体どんな歌詞なんでしょうか?

O: ひとことで言えば、『おかあさんのばか』や『山に祈る』と同類の歌。あ、これも「知らない」って言われそうだ。

ここで小さくなった平は直ちにインターネットで検索いたしました。ネットは本当に便利。そしてあらまあなんて素敵な歌詞!
というわけで、この欄で是非とも紹介したくなったのでした。
・・・しかし、歌詞の無断掲載は法律で禁じられております。歌詞を知りたい方はインターネット検索で「チコタン」と入れて下さいませ。

編集長のたまわく「こういう直接的な表現は今は流行らないでしょう」とのことでしたが、若い世代の私たち(あんたもかいなとの突込み却下)にとっては、却って新鮮なのではないかと思いました。

『こどものための合唱組曲
     チコタン 〜ぼくのおよめさん〜』
 作詞: 蓬莱泰三
 作曲: 南 安雄
 合唱: 西六郷少年少女合唱団

(1)なんでかな?

(2)プロポーズ

(3)ほっといてんか

(4)こんやく

(5)だれや!?


た: 何が当時の編集長の心を惹いたのでしょうか?

O:『中学生の』私としては、懐メロでしょうね。小学生のときに聴いて(テレビで観て?)印象に残っていた。

た: 学校の帰り道やお風呂で歌ったりされましたか?

O: まずないと思います。

た: ・・・間抜けな質問で失礼しました。最後に、当コーナーはリレー形式でいこうかとおもいますが、次回のお客様をご指名くださいませ。

O:では、めったにPlazaに登場されない方、ということで・・・


ここで編集長がどなたをご指名くださったのかは次号のお楽しみでございます。そしてそのあなたには、花の咲くころに平から熱いメールが届くかとおもいますので、どうぞ心待ちになさってくださいませ。
それにしても、多感な中学生の編集長が何を思いながらこの曲を歌われたのか。。もっと聞けばよかったわ!!(でもさらっとかわされること間違いなし)
                            
ともあれ大浦さん、素敵な曲を有難うございました。


●INFORMATION●

●合唱連盟便り●


平成15年度行事予定
○大阪府 ◇関西 ☆全日本 ▽その他
4月
 5日(土)講習会「大志万明子先生の発声講座」
(※申込締切済み)
伊丹市立文化会館多目的ホール
 6日(日)
12日(土)大阪府合唱連盟平成15年度定例総会アピオ大阪
5月
3日(土祝)第14回コーラスワークショップinみやざき
(※申込締切3月末日)
宮崎県立芸術劇場
〜5日(月祝)
11日(日)第26回全日本おかあさんコーラス関西支部大阪大会池田市民文化会館アゼリアホール
6月
21日(土)第40回大阪府合唱祭貝塚市民文化会館コスモスシアター
22日(日)
7月
26日(土)第20回宝塚国際室内合唱コンクール コンクール宝塚ベガ・ホール
27日(日)第20回宝塚国際室内合唱コンクール グランプリコンクール
26日(土)第17回おかあさんカンタートin広島アステールプラザ
27日(日)
8月
 2日(土)オール関西コーラスキャンプイン高野山高野町公民館&遍照光院
 3日(日)
 2日(土)全日本ジュニアコーラス・フェスティバル2003
(第17回全国少年少女合唱祭全国大会)
江戸川区総合文化センター
 3日(日)
23日(土)全日本おかあさんコーラス全国大会滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール
24日(日)
9月
 7日(日)平成15年度大阪府合唱コンクール(中学校・高校の部)貝塚市民文化会館コスモスシアター
23日(火祝)第58回関西合唱コンクール 中学・高校部門
(第56回全日本合唱コンクール全国大会関西支部大会)
池田市民文化会館アゼリアホール
10月
11日(土)第58回関西合唱コンクール
(第56回全日本合唱コンクール全国大会関西支部大会)
※大学・職場・一般(おかあさん・その他)部門
 (部門日程割振り未定)
池田市民文化会館アゼリアホール
12日(日)
13日(月祝)
11月
 1日(土)第56回全日本合唱コンクール全国大会 高等学校部門九州厚生年金会館
 2日(日)第56回全日本合唱コンクール全国大会 中学校部門
 3日(月祝)音楽の森合唱フェスティバル服部緑地野外音楽堂
 3日(月祝)バッカスフェスタ伊丹市民文化会館いたみホール
23日(土)第56回全日本合唱コンクール全国大会 大学・一般A部門三重県総合文化センター
23日(日)第56回全日本合唱コンクール全国大会 職場・一般B部門



●はる・Kの演奏会情報●
−心の財産をみつけよう−


大阪の日本橋〜恵美須町は、行けども行けども電気屋サンの街です。新居の家電製品を揃えるため出向いたところ、テレビでも炊飯器でもなんでもかんでも、コンパクトサイズ、節電型、コードレス、付加機能満載型などなど、便利なものが多様化、無尽蔵で、どれを選んだらいいか分からなくなってしまう始末であります。さすがは21世紀、デジタル時代!自分の生活パターンをよく把握して、それに合ったタイプのを選ぶ感覚に鋭いひとなら、さっさっと選ぶんだろうけれど。まあ、焦らずに、様子を見ながら考えていこうかな?いや、そんな調子じゃいつまでも揃わんぞ、てな感じです。「演奏会でうたう曲選び」も、似たような苦労なんだろうな・・・いい曲、魅力たっぷりの曲が多過ぎて多過ぎて。それはもちろん嬉しいことなんだけど。

MARCH・3月
 9・日合唱団京都エコー京都コンサートホール
11・火法政大学アカデミー合唱団 名古屋公演愛知県勤労会館
13・木法政大学アカデミー合唱団 三重公演三重県文化会館
14・金法政大学アカデミー合唱団 岐阜公演岐阜市民会館
16・日合唱団まりもあサラマンカホール
22・土クール・シェンヌやまと郡山城ホール
25・火京都女子高校コーラスクラブ京都市アバンティホール
26・水京都府立西城陽高校合唱部文化パルク城陽
29・土合唱団ミクロコスモスビフレホール
29・土ル・ヴァン・エレガンテいたみホール
30・日ジャパンユース合唱団神戸新聞松方ホール
APRIL・4月
13・日合唱団Rinteやまと郡山城ホール
MAY・5月
 4・日なにわコラリアーズ第9回演奏会いずみホール
24・土女声合唱団Maiいずみホール
JUNE・6月
10・火関西学生混声合唱連盟第34回定期演奏会フェスティバルホール
21・土第40回大阪府合唱祭(〜22日)貝塚コスモスシアター
29・日第52回東西四大学合唱演奏会東京文化会館



●しのぶ姐さんの内政だより●


3月に、娘の畷ジュニアは奈良で本番があるのですが、場所が「秋篠音楽堂」。
良いホールだとの噂で、ちょっとジェラシー。高校生のフリしてオンステしてやろうかと一瞬企みましたが、よどこんの練習とバッティング…。
でもあの「なんちゃってバーバリー」衣装、実は密かに…う〜ん着てみたい。

4月27日には、飯沼先生初登場です。ぜひ大勢の参加を!


【今後の練習予定】(2003.3.9 現在)

3月  9日(日)ミ−ド13〜17時
15日(土)すてっぷ15〜17時 補習・視聴覚室 & 18〜21時
23日(日)ミ−ド13〜17時細見先生,山添先生ボイトレ
30日(日)善隣館13〜17時細見先生
4月 13日(日)善隣館13〜17時
19日(土)すてっぷ15〜17時 補習・部屋未定 & 18〜21時
27日(日)未定13〜17時《飯沼先生》
5月 11日(日)未定13〜17時細見先生
17日(土)未定18〜21時《飯沼先生》
25日(日)未定13〜17時

※場所・時間が変更される事がありますのでご注意ください。


●How do you do?●

ふじまっきーの
●How do you do?●


今回は男声一人だけの紹介となりますが、まだまだ他にも「How do you do?」予備軍(!?)が沢山いらっしゃいます。
どなたも素晴らしい歌い手なだけに、最近歌の中で自分の存在感が危うくなってきた今日この頃…とってもいいことです(号泣)
これだけ多くの人が新たによどこんに参加して下さるということはそのままよどこんの魅力ですね。
これからもよどこんの魅力、いっぱい伝えて「豊かな」合唱団を目指しましょう!

※本コーナーはプライバシー保護のため、ONLINE版には若干の制限を加えています。



☆広報からのお知らせ☆


 編集後記みたいな・・・。
 練習にはあんまり行けないので、「練習に行けなくても何か役に立てることはないかなぁ」とHPに手を出してしまいました。
更新が遅くてご迷惑をお掛けしたこと多々ありました。そんな私の名前を演奏会パンフレットの広報担当に見つけたとき、いずみホールの響きの良さ以上に驚きました。
(え!?ここで歌っていいの?ありがたや、ありがたや)
今回は千葉県に引っ越しますが関西に戻ってくる可能性は高いです。そのときもよどこんで歌いたいと思いますので、みなさんがんばって下さいね。よどこん関東支部の皆さんと一緒に遠くからですが応援しています。
 よどこんで「歌うこと以外にもやらなきゃいけないこと」がある人達のなかで、私が担当していたことは大したことではありませんが、快く後任を引き受けてくださるヤングハンサムさんに出会えました。泉 達也さんです。よろしくお願いします。
 それにしてもよどこんには長い間お世話になりました。
気付いたら、ヤングな頃に入って今やミドル手前でした。私もナイスミドル(古い表現・・・。)になって帰ってこれるようがんばりますので、皆さんもお身体に気をつけて逞しく歌って下さいね。では、また〜。

(Sop. 笠松 千佳)

この度、笠松さんの後任としてHPの更新をさせていただくことになった泉です。前回のPlazaで紹介してもらったばかりの新人の僕ですが、このように仕事をまかせてもらえてとてもうれしく思います。みなさん、どうぞよろしくお願いします。

(Bass 泉 達也)



●編集後記●


今回は、本文に登場してしまいましたので編集後記を書く気力がございません、、、なんて、私の書いたのはほんの十数行なのに。
次号65号は5月11日発行、原稿締切は4月27日の予定です。原稿をよろしくお願いいたします。(A.O.)


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