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VOL.63/1,2003

INDEX
  1. 団長の独り言 
  2. LINER NOTES
    ■やぐちによる 伊東恵司新春インタビュー■
  3. 《資料》K.Nystedt関する解説
  4. 第15回定期演奏会客演指揮者 ・・飯沼京子先生・・こんな人・・
  5. ●REPORT● わたしのコンサート評特集・その1
    「四条畷市コーラスフェスティバル」
    クリスマスコンサート於:市民総合センター市民ホール(2002年12月15日)
  6. ●REPORT● わたしのコンサート評特集・その2
    「同志社混声合唱団CCD」
    於:長岡京記念会館(2002年12月1日)

    「同志社グリークラブ」
    於:京都コンサートホール(2002年12月7日)
  1. ふじまっきーの●How do you do?●
  2. 鷲崎 春の演奏会情報 −心の財産を見つけてみよう−
  3. ●しのぶ姐さんの内政だより●練習予定
  4. ●編集後記●


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新春特集

新春恒例
団長の独り言
伊東恵司新春インタビュー
資料:K. Nystedt解説、歌詞対訳

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団長の独り言


 新年早々から昔話で申し訳ないが。。。四半世紀、そう25年も昔の話、私が学生時代に入っていた一般の混声合唱団の話。『神戸中央合唱団』という今は松原千振氏(ちなみに第17回演奏会の客演指揮をお願いする予定)が指導されている創立60年近い老舗の合唱団で、当時は約100名のメンバーを擁し、1970年代の10年間で全日本合唱コンクール金賞(当時は年に1〜3団体)回数は福島のF.M.C.混声合唱団の8回に続く6回(次いで合唱団京都エコーの2回)という当時のアマチュア一般合唱団の最高峰だった。
 私が大学の入学式前にすんなり入団できたように入団テストが全くない合唱団が、そういうレベルを25年以上も維持できたその要因はなんだったのか。
 棒の技術というより、そのほんわかと温かい人間性が歌い手の心を掴んで放さない指揮者の音楽性、それをフォローする的確な技術陣、盤石のマネジ体制と固定的な練習場。。。三拍子も四拍子も揃った合唱団だったけれど、の要因はメンバー構成ではなかったか。
 指揮者夫婦とそれを支える40〜60歳代のマネジャーを含むベテラン陣、20〜30歳代の副指揮者他の技術系およびマネジメントスタッフ、そして約40名の学生団員の存在。学生団員は、合唱団に若い活力を与えるかわりに、社会人のメンバーから叱咤激励・指導を受けながら音楽を十分に体感して自分の財産とし、自分の所属する大学合唱団にその成果を持帰る。私が卒業後は就職と転勤で退団してしまったように、卒業後も継続して活動する人は多くなかったかもしれないが、その後輩がまた入ってきて新しい活力を運んできてくれる、そんなとても良い循環を学生団員の存在が生み出していったように思う。
 よどこんがすぐに真似することなどとてもできないことではあるけれど、少しでもそんな良い循環が生まれるような合唱団になれればと思う。

LINER NOTES 新春特別版

やぐちによる 伊東恵司新春インタビュー


昨年はあんまりよどこんに行けなかったやぐちです。
あけましておめでとうございます。
一昨年、昨年に引き続きまして、今年も「伊東恵司 新春インタビュー」をさせて頂きました。

:恒例の新春インタビューです。座談会形式が良いという話もありましたが、なかなか日程が上手くいかず、今年は大学にて収録させていただきます。それでは今年もよろしくお願いします。
:はい。お願いします。
:お正月はどうされていたのですか?
:実家へ行って、動物園行って、自転車教えて、それから、DVDを20本見ました。
:そらまた凄いですねえ。
:いやいや、全然足りません。見ておかないといけない作品をフォローできてないので、一年間サボっていた分、おっつかないです。
:そう言えば、大学でひとコマ映画の授業をされるとか?
:そうなんです。「映像の20世紀」という授業で、様々なゲストスピーカーが登場するのですが、学生課で映画上映に関わっていたために昨年もしゃべらされました。学生課としての観点からではしゃべることは無いので、去年は映像の「可視性と不可視性」という私の10年前の卒論を解体して何とか90分持たせられたのですが、内容に感心されたのか、今年も呼んでもらいました。そこまでは良いのですが、昨年の90分間で卒論の解体セールと伊東恵司の30数年間の映画観の全てが凝縮されていましたので、もう何も無いって感じです。
:よく引き受けますねえ。
:まあ、この授業今年で最後だし、合唱とは別の勉強しておかないと、「なまるなあ」と感じていたので、自分に勉強させるためについ引き受けてしまったのは良いのですが、近づいてくると、何も浮かばなくって苦労をしています。・・・このパターンは合唱でも同じように繰り返しているような気がします。
:授業がんばってくださいね。ちなみに私バイトだし行けませーん。
:来なくてよろしい。
:さて、また昨年の伊東さん振り返っておきたいのですが、またまた関係合唱団増えてますねえ。
:畷ジュニアですね。繰り返しておりますが、あまり好条件が揃わない環境の中で前指導者の南川先生が一生懸命に純粋な音楽を子供たちに教えておられたのを見ておりましたので、先生のご高齢による団の解散で、子供たちの歌う場所がなくなるのがかわいそうだなあと思ったことが発端です。私一人で引き継いだ訳ではないのですが、子供の合唱に関わったことによる自分の中の成長は大きかったです。もちろん指導は上手く行っているとは言い切れません。悪戦苦闘というべきでしょうか?でも、子供は純粋ですねえ、普段はやんちゃなのに歌う時は緊張して固くなってしまいます。どうやったらほぐせるか、、ということが今年の課題ですね。
でも、昨年7月には上海で演奏する機会もあり、勉強にもなりました。
:私も夏合宿とか、いろいろと関わらせてもらいましたが、初心者の子供に発声教えること で、私自身もCCDで先輩や本山先生から教えてもらったことを思い出したりました。ちゃんと自分で分かっていないと教えられないから、私にとっても良い勉強になりました。子供たちとも仲良くなれたし。
:子供に教えるときは、難しい言葉を使えないので、概念を具体化したり、逆に具体的なことを抽象化することが要求されます。中高を含め、多くの場合が「時間をかけた訓練(毎日3時間練習するとか)」でそれを可能にしているような気がするのですが、そういう側面(技術習得の為の反復性)の必要性を理解しながらも、必ずしもそればかりはない自然体での指導が出来ないものかと思っております。
:大きな課題ですね。
:その通りです。日本の合唱界の構造改革にも繋がる話だと私は思っています。
:昨年は学生合唱団との付き合いも多かったのではないですか?
:はい、佛教大学でラトビア民謡集、同志社CCDでブスト作品集、同志社グリークラブでプーランクとサンサーンス、同志社コールフリューゲルではスピリチュアルズをやりました。良かったでしょ?あのスピリチュアル?
:はいはい。選曲センスを褒めて欲しいんですね(笑)。確かに良かったですよ。スピリチュアルは「やられた」って感じでしたね。それ以外もそれぞれの合唱団にあった選曲をされているように思いました。また合唱団との相性が良かったですねえ。各大学 からも「よどこん」に歌いに来てくれているので、私たちとしても伊東さんとの大学生との関わりはしっかり応援しないといけないですね。でも、私の一番の驚きは、大阪府合唱祭での大学合同の指導でした。
:あれ、60分でラターの3曲仕上げたんですが、凄い勢いでしたねえ、中身は適当なんだけど。
:最初は100人のうち70人くらいが初見だったのに、みんな歌える気になって実際歌ってしまったところがびっくりしました。
:傾向と対策を十分にしていった上での「はったり」練習です。
:大学生ののりが良かったですよね。あと、昨年は、脚本にも関わられた演劇の合唱というのもありましたねえ、高野山の講習や、声楽アンサンブルのCD録音の監修でしたっけ?
それから「なにコラ」の全国大会4年連続の金賞は素晴らしい成果ですね。
:コンクールはたまたま続けて金賞獲ると、また今年もか・・・、と軽く思われるのが悔しいところですが、全国大会で金賞獲るのは、本当に血の滲むような努力が要るわけです。それが良いかどうかは別ですし、むしろ私自身は現在のコンクールの制度には否定的な意見を持っています。しかし、出場するからには少しでも良い演奏をしたい・・・と思う気持ちが、様々な困難なことを可能にして、何とか演奏出来た・・・というところでしょうか?あれを、斜めに構えながら批評されるのは本当は嫌ですね。
:先日もアルバイトがてら「なにコラ」練習を覗かせて貰いましたが、相変わらず事務処理を仕切ってられるのと、不良団員?のおもりをされているのが目に付きましたが、初見曲なのにやはり良く勉強されているので?真面目なはなし、伊東さんの努力やご苦労の一端を伺うことが出来ました。「よどこん」も伊東さんに甘えている場合ではないですね。
:その通りなんです。「よどこん」に求めたいものが、あと一歩の「根性」というか、「ひたむきさ」というか、それなんですよね。

:さて、いよいよ本題なんですが、「よどこん」の昨年を総括してどうでしたか?
:そうですねえ。法政への賛助出演や四条畷合唱祭と歌う機会は多かったのですが、合唱祭を含めて、歌う機会は全て100%のテンションを目指したいということでしょうか。法政への賛助出演なんかはそれが「良い状態」で確認することが出来たと思いました。
:なるほど。あれは人数も確保し、演奏としても良かったですよね。
:何というか、上手いかどうかとか練習にたくさん時間を割いてきたかどうか、ということも大切な要素ではありますが、それ以上に、合唱団全体としての心構えというか、システムというか?、、何と言うんでしょうか。当事者意識というものです。
:歌い手としての責任感というべきものでしょうか?
:そうそう、それかな?。指揮者の立場から偉そうに言うべきことではないのですが、一般論としても合唱団というのは一人一人の責任感が希薄になる構造になっています。これは裏を返すと一人では完璧に歌いこなせない人間でも支え合い助け合って一つの音楽を作る・・・という「合唱の良い側面」を表していますので、アマチュアの一般合唱団としてはバランスや表現に気を遣うところです。しかし、その構造に甘えるのではなく、それを逆手にとってプレッシャーに感じることなく積極的にチャレンジする姿勢というものが大事だと思うのです。
:やらされてる・・・とか、これが出来ないとオンステ出来ない・・・というプレッシャーではなく、こんなことが出来るようになった!という喜びを目標にするということって大事ですよね。
:そう。良いこと言いますね。その通りで、それぞれ個性やハンディを持った人たちが長所を生かし合いながら一つの表現を作っていく訳ですが、自分の苦手な部分をほったらかしにせずに、ぎりぎりまで「格闘」するってことは大事だと思います。それと、当事者意識ですね、誰かが何とかしてくれると思わずに自分から行動する。これには組織のシステム作りも重要だと思います。みんなの「やる気」や「積極性」が空回りしたりすることのないよう、あるいは過重な負担が一部へいかないよう、有機的な関連性を持たせながら組織を運営していくってことです。
:良い合唱団に良いマネジメントありき、、というか、一部のマネージャーに任せずに全員が合唱団に対して積極的に関与するということですね。私も教会との関係であまり練習に出れなかったことが残念でしたが、一人で練習することによって逆に練習に出たいという意欲が沸いたというか、指示や練習の状態を聞きたいというか、一つの指示についても積極的に吸収したいという気持ちが増したのですが、そういうことを団員一人一人がもっと感じ取って行動すべきということでしょうか。
:そうそう。
:そう言えば新卒メンバー(やぐちの一つ下の学年)が増えたのは良いことだと思いますね。でも、私自身にも反省があるのですが、3月の法政の時に乗ってくれたメンバーのフォローがうまくいっていなかった部分もありますね。折角来てくれた人たち。定着してもらえるように、誰かにまかせっきりにせず、周囲もうま く動いていかねばなりませんね。 
:私もなかなか時間が思うようにならないのでね。かつてのように貢献出来ないのは申し訳ないのですが、その分、組織力が上がったり、全体でフォローしていただける雰囲気が出来ると助かりますね。

:さて、今年もコンクール出場すると思うんですが、例えばよどこんと、コンクールで金賞を取る団体との違いは何ですか。基礎力・マネージ力?
:現状に関して言うと、関西コンクールの当日にドミソがハモらないようでは、関西でも金賞などおこがましいと思います。でも、私は「よどこん」はコンクールに出場し「金賞」を目指すべきだと考えていますし、実際にこれは団の中期的な目標です。もちろん先述のように現在のコンクール制度の問題はありますし、結果を重視する必要も振り回される必要もありません。あくまでも分かりやすい「目標」に利用していきたいだけです。そのためには2点のことが重要です。
:ほう。2点とは
:しっかりとメンバーを勧誘し定着させることと、基礎力を高めるための発声練習・和音練習を反復していくことです。
:当たり前といえば当たり前ですが、早道はないということですね。
:そうですね。もう少し極端に表現すると、基礎力やアンサンブルを重視した練習にシフトしないといけないということです。個人の音取りを合唱団で肩代わりすることに時間が掛かりすぎている状況を何とかしないといけません。
:音取り、歌詞付けは個人の責任。
:まあ、いきなり「落下傘」の音を取ってこいとは言いませんよ。全体でも音取りにある程度の時間が掛かることは理解しています。でも、音取りが半年くらい続いてしまう今の現状からは脱却したいですね。休んでいる人のフォローや音取りの苦手な人にターゲットを絞った効果的なパート補習や、MDやMIDIなどを利用し全体で現代的な知恵を絞り工夫をしていくことが重要です。個人で努力することと、集まって努力し楽しむことを切り分けていかないといけないと思うのです。
:そうですね。発声や発音や音取りの進度やリズムや音程、、、個人によって課題は別々ですから、個人の努力、パートの努力、苦手な人たちの努力、全体としての努力、、、努力の仕方にも整理や方向性がいるということですね。
:そうですね。
:それに、練習ですけど前に立つ立場からは頭から人数が揃った状態で始めたいですよね。
:そう、「よどこん」ふわっとした雰囲気は良いのですし、言葉や音楽の叙情や情緒に関する反応は良いと思いますが、団の技術が伴いません。合唱団としてのパースペクティブのために極端に揺さぶるという意味で、基礎トレーニングがいる訳です。これは出来るだけたくさんの人が揃っている状態で反復練習して行きたいですね。
:楽譜に対する工夫っていうのも徹底したいですね。四条畷のための練習をしたときに久しぶりに前に立ったのですが、伊東さんがいつもおっしゃるように、前から練習していると、楽譜に噛り付きの人が気になって気になって仕方ないんですよね。客席から見ても一体感を持たない人が一人いると凄い気になりますよね。それには暗譜も大事ですが、音楽を理解して、楽譜をさらっと見るっていう工夫も大事ですよね。
:そうですね。 楽譜を読む、ということは、曲の構成を理解することです。理解のないところにある音楽は「直感」や「偶然」であって、それらの「本当の音楽」に占める位置付けが重要なものであるという認識は誰よりもある私ですが、組織でものごとに当たっていく合唱団においてはそれらに頼っても成長が期待出来ません。より早く音楽を自分のものにするための楽譜の見方として下記の4点を提唱します。

=====
1.先ずはぱらぱらと楽譜をめくって、そして見る。
→どんな曲なのか・・・何語?拍子は?調性は?テンポは?どこが一番盛り上がる?

2.音量を中心に「色塗りをする」、リズムを理解するために「図示する」。
→例)「フォルテ系」は赤。「ピアノ系」は黄色。「クレッシェンド系」はオレンジ。
「デクレッシェンド系」は黄緑。テンポの指示は青。
アクセント、スタッカートは蛍光ピンク。
変拍子は鉛筆で(「感傷的な二つの奏鳴曲」19ページ下段参照)。など

3.歌詞を書き込む。
→邦人曲の歌詞は「ひらがな」で楽譜に書いてあることが多い。だから、言葉としてのニュアンスを捉えるために、邦人曲であっても歌詞を書いておくとその後の音楽作りに役立つことがあるかもしれない。ラテン語、英語の曲なら絶対対訳を書いておいた方が良い。こちらは単語の意味が分かっても、そのフレーズが何を言っているか、すぐには理解しにくいから。

4.和声の構成を書き込む。(ニーステッドに特に有効)
→難しく考えなくても良い。たくさん音が書いてあるように思えるけれど、実は3つしか音がなかった・・・ということは往々にしてある。その3つの音でどんな和音が構成されているか。それが理解できると、楽譜がものすごくシンプルに見えてくる。
例)Ddurの「レ・ファ♯・ラ」の3つの音があったら「レ:1」「ファ♯:3」「ラ:5」と書き込む。

=====

:そうですね。今年こそは全員で徹底していきたいです。得意な人だとすぐにできちゃいますが、実は苦手な人ほど率先してやらないといけないですね。でも実際には逆の傾向があって、そうなると団の中の実力差ばかりが出来てしまいますよね。
:「よどこん」はアットホームで暖かい団であることには変わらない。アマチュアだし、練習についても仕事や家庭など、個人個人で抱えているものがたくさんあって、全員が同じように参加出来るのではないのを許容し合い助け合いながらやっています。実力にもいろいろあって当然だという観点でやっております。しかし、忘れてはならないのが、「良い音楽を目指す」という態度と、団としての向上心です。一定の評価を受けてきた合唱団や一線を退いた人ばかりの合唱団であれば目的が別に設定されるべきでしょうが、まだまだこれからの合唱団と言われ、客演指揮者の招聘や活動の形態については意欲的に取り組んでいる現状です。一生懸命「成長をのぞむ」合唱団でないと存在意義がありません。
:そうですね。今年は関西では人気ナンバーワンの飯沼先生を招聘しますよね。失礼、、伊東さんと人気を二分するというべきでしょうか?
:余計なことを言おうとしなくていいです。飯沼先生は、声楽家でもありますが指揮者としての感性も技術も素晴らしいものがありますし、音楽の本質をよくご存知の尊敬すべき音楽家だと思います。「よどこん」のメンバーには、また「何かしてもらえる」「人気の高い先生にきていいただける」「一緒に歌わせてもらえる」という観点ではなく、「何かを掴んで上手くなってやろう」という気迫をのぞみたいところです。そう、藤巻君的な気迫が欲しいですね。
:そうですね。私も4月からは完全復帰いたします。もう一年大学院いることになりましたし、がんがん頑張ります。
:良かったねえ。このまま京都か大阪で就職見つけてね。
:どこか紹介してください。
:就職部に行ってね。
:はい(涙)。まあ、ともあれ今年も新春早々目出度いニュースも飛び込んできたようですし「よどこん」がんばって飛躍する一年にしたいですね。パート内の結束固めたり、メンバーへの連絡の環境をもっと工夫したり、音取りや補習の為の工夫したり、団の宣伝をがんがんやったり、遊びに行ったり、、、いやいやもちろんしっかり練習して「よどこん」を盛り上げていきますね!
:そうですね。がんばってね。
::伊東さんも授業がんばってくださいね。
:それを言われると胃が痛いよ。選曲もあるのよ、、7ステージ分くらい。
:1ステージ1万円くらいで考えてあげてもいいですよ♪
:金はない。
:うぐっ。まだまだ、当分飲みに連れて行ってもらえそうもないですね。まあ、年末には「なにコラ」の飲み会で珍しくはじける伊東さん見せてもらいましたが。
:忘れなさい。
:はあ(と言いつつライチャリのソロをする伊東さんを思い出す)。

おわり。

2003年1月某日 同志社大学内にて収録、編集 
(やぐち)   



《資料》

K.Nystedt関する解説

♪K. Nystedt のこと...少しだけ。

Knut Nystedt (b. 1915) は、ノルウェー・オスロー生まれの現代ノルウェーを代表する作曲家である。声楽の新技法や、斬新な記譜法を開発する等、創造的活動を行っている人物でもある。
=====
人間が営む芸術的・創造的活動は、その者が属する文化を背景として成立することが往々にしてある。音楽に関してもそうである。例えば今回演奏する曲の中から、ノルウェーの冷気のようなものが感じられはしないだろうか。冷気、と言ってもそれは人を寄せ付けないような「冷たい」ものではない。ぴんと張り詰めた空気、頬に感じる空気は確かに冷やりとしているのだけれど、どことなく心地良い緊張感をもたらす...そんな冷気なのである。

♪曲のこと...少しだけ。

☆I Will Praise Thee, O Lord
詩編9:1-2がテキストとなっている。訳を参照頂ければ一目瞭然であるが、「あなたの御名をほめたたえます!」という想いが思いっきり現れている曲である。

☆If You Receive My Words
この曲のテキストは旧約聖書の箴言から用いられている。『箴言』には様々な教えや諭し、戒めの言葉が記載されており、その内容は、今のこの世でも十分に通用するのではないか...と思われるものも多数含んでいる。
曲の途中でバリトンのソロ(朗唱)が出てくるが、これは天に居られる神からの言葉のような響きを持つ(はずである)。また、やや長い曲ではあるが演奏者・聴き手が飽きることのない構成となっている。時折スリルを感じさせるような音(Evilという単語を歌っている辺り)もあり、多くの表情を持つ曲と言える。

☆Peace I Leave with You
この曲はヨハネによる福音書からテキストが取られている。自らが十字架にかかることを悟ったイエスが、弟子たちを前に語った言葉の一部である。「わたしを愛しているのなら、わたしが父のもとに行くことを悲しんではいけない。父はわたしよりも偉大な方なのだから」と、イエスは弟子たちに語る。
曲の最後、「おそれるな」という言葉がDurで表現されているのは、残されていく弟子たちへのイエスの想いを表しているのではないだろうか。

☆Jerusalem
ヨハネの黙示録からテキストが取られている。ヨハネの黙示録は、新約聖書の中でも最も難解なものである(読んでも何を言うているか分かりにくい)と言われているが、それは「黙示録」が「神の言葉を、幻を通して示す」という性質を持っているからである。人間を救う神の計画が、キリストの再臨に向かってどのように完成されるかを「象徴」を用いて示しているからである。
この曲に用いられているテキストは「新しい天と新しい地」を語ったものであり、曲名が“Jerusalem”とあるように、「新しい地」とはエルサレムのことである。




K. Nystedt 歌詞対訳


〔I Will Praise Thee, O Lord〕
I will praise thee, O Lord, with my heart,
I will show forth all thy marv’lous works,
I will be glad and rejoice in thee,
I will sing praise to thy name,
O thou most High!

(Psalm 9:1, 2 Adapted by Frank Pooler)

わたしは心を尽くして 主よ あなたに感謝を捧げ
驚くべき御業を すべて語り伝えよう
わたしはあなたを喜び 祝い
あなたの御名を ほめ歌おう
いと高き神よ!

(Frank Poolerによる詩編9:1-2の改作テキスト)



〔If You Receive My Words〕
My son, if you receive my words
And treasure up my commandments,
with you,
making your ear attentive to wisdom
and inclining your heart
to understanding;
Yes, if you cry out for insight
and raise your voice
for understanding,
if you seek it like a silver
and search for it as
for hidden treasures;
then you will understand
the fear of the Lord
and find the knowledge of God.
For the Lord gives wisdom;
from his mouth come knowledge
and understanding;
he stores up sound wisdom
for the upright;
he is a shield to those who walk
in integrity,
guarding the paths of justice
and preserving the way of his saints.
Then you will understand
righteousness and justice and equity,
ev’ry good path;
for wisdom will come into your heart,
and knowledge will be pleasant to your soul;
discretion will watch over you;
understanding will guard you;
delivering you from the way of evil,
from men of perverted speech,
who forsake the paths of uprightness
to walk in the ways of darkness,
who rejoice in doing evil and delight
in the perverseness of evil;
men whose paths are crooked,
and who are devious in their ways.

(Proverbs 2:1-15)

My son, do not forget my teaching,
but let your heart keep
my commandments;
For length of days and years of life
and abundant welfare will
they give you.
Let not loyalty and faithfulness
for sake you;
bind them about your neck,
write them on the tablet of your heart.
So you will find favor and good repute
in the sight of God and man.

(Proverbs 3:1-4)


My son, if you receive my words
and treasure up my commandments
with you,
then you will understand
the fear of the Lord and
find the knowledge of God.

わが子よ
わたしの言葉を受け入れ
戒めを大切にして
知恵に耳を傾けるなら
英知に
心を向けるのなら
分別に呼びかけ
英知に向かって
声を上げるなら
銀を求めるように
それを尋ね
宝物を求めるように
それを捜すなら
あなたは主を畏れることを悟り
神を知ることに到達するであろう。
知恵を授けるのは主
主の口は知識と英知を
与える
主は正しい人のために
守って下さる
完全な道をある人のために盾を備えて
裁きの道を守り
主の慈しみに生きる人の道を
見守って下さる
また あなたは悟るだろう
正義と裁きと公平は
すべて幸いに導く、と
知恵があなたの心を訪れ
知識が魂の 喜びとなり
慎重さがあなたを保ち
英知が守ってくれるので
あなたは悪の道から救い出され
暴言をはく者を免れることができる
彼らはまっすぐな道を捨て去り
闇の道を歩き
悪を働くことを楽しみとし
悪と暴言に小躍りする者
彼らの道筋は曲がり
通う道はくねっている

(箴言 2章1-15節)

わが子よ
わたしの教えを忘れるな
わたしの戒めを心に納めよ
そうすれば 命の年月 
生涯の日々は増し
平和が与えられるだろう
慈しみとまことが
あなたを離れないようにせよ
それらを首に結び
心の中の板に書き記すがよい
そうすれば 神と人の目に
好意を得 成功するであろう

(箴言 3章1-4節)

わが子よ
わたしの言葉を受け入れ
戒めを大切にするなら
あなたは
神を畏れることを悟り
神を知ることに到達するであろう



〔Peace I Leave with You〕
Peace I leave with you,
my peace I give unto you:
not as the world giveth,
give I unto you,
Let not your heart be troubled,
neither let it be afraid.

(John 14:27       
Adapted by Frank Pooler)

わたしは 平和をあなたがたに残し
わたしの平和を与える
わたしはこれを 世が与えるように
与えるのではない
心を騒がせるな
おびえるな

(Frank Poolerによる        
ヨハネによる福音書14章27節の改作)



〔Jerusalem〕
Et vidi caelum novum

et terram novam;

primum enim caelum

et prima terra abierunt,

et mare iam non est.

Et civitatem sanctam

Jerusalem novam

vidi descendentem de caelo a Deo,

paratam sicut sponsam

ornatam viro suo.

Et audivi vocem magnam

de throno decentem:

Ecce tabernaculum Dei

cum hominibus !

Et habitabit cum eis,

et ipsi populi eius erunt,

et ipse Deus cum eis erit eorum Deus,

et absterget omnem lacrimam

ab oculis eorum,

et mors ultra non erit,

neque luctus,

neque dolor erit ultra,

quia prima abierunt

Et dixit, qui sedebat super throno:

Ecce nova facio omnia!
わたしは新しい天と

新しい地を見た

何故なら 最初の天と

最初の地は去って行き

もはや 海もなくなった

更にわたしは 聖なる都

新しいエルサレムが

神のもとを離れ 天から下ってくるのを見た

夫のために着飾った

花嫁のように用意を整えて

そしてそのとき わたしは大きな声を聞いた
玉座から語りかける 大きな声を

「見よ 神の幕屋が

 人の間にある!

 神は人と共に住み  

 人は神の民となる

 彼らの目の涙を


 ことごとく拭い取ってくださる 

 もはや嘆きも

 死も

 悲しみも

 労苦もない


 最初のものは過ぎ去ったからである」

すると 玉座に座っておられる方が


「見よ わたしは万物を新しくする!」と言った。

(ヨハネ黙示録 21章1-5節)

(Jerusalem の逐語訳)
et そして
vidi 見た
caelum(caelo) 天を
novum(novam) 新しい
terram 地を
primum(prima) 最初の
enim というのは
abierunt 去った
mare 海
iam non est. もはやなくなった
civitatem 都が
sanctam 聖なる
Jerusalem エルサレムが
descendentem 下ってくるのを
de ...から
a ...から
Deo(Dei) 神
paratam 用意を整えた
sicut ...のように
sponsam 花嫁
ornatam 着飾った
viro suo 夫のために 
audivi 聴いた
vocem 声を
magnam 大きな
throno 玉座
decentem 立派な
ecce 見よ
tabernaculum 幕屋
cum ...と共に
hominibus 人
habitabit 住む
cum ...と共に
eis 彼らと
ipsi(ipse) 彼自身
populi 人々
eius 彼の
erunt 生ずる 
absterget 拭い去る
lacrimam 涙を
ab ...から
eorum 眼
mors 死
.ultra non erit もはや...ない
neque また...でない
luctus 悲しみ
dolor 憎しみ 痛み
quia(qui) ...するところの(関係代名詞)
dixit 言った
sedebat 座っている
super 上に
nova 新しくする
facio 為す
omnia 全てを



*頻出する単語もありますので、語順どおりに並べている訳ではありません。
 可能な限り「分かり易い訳」にしていますので、厳密な「逐語訳」とは少し異なるかもしれません。


第15回定期演奏会客演指揮者
・・飯沼京子先生・・こんな人・・


今度よどこんのお世話になる飯沼先生。
関西では多くの合唱団のヴォイストレーナーとして、また指揮者として、幅広く活躍されています。
以下は飯沼先生のプロフィールです。(「アンサンブル エヴォリュエ」HPより転載)
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神戸女学院大学音楽学部音楽学科声楽専攻卒業。畑きみ子氏に師事。

ジョイント・リサイタルを7回開催。歌曲を中心としたソロ活動のほか、現代邦人作品の初演、合唱のソリスト、また女性9人による声楽アンサンブル「プティ タ プティ」のメンバーとして幅広く活動。

合唱指揮者としては、梅花女子大学合唱団を指揮して、関西合唱コンクールにおいて多数受賞。1997年には全日本合唱コンクールに出場し銀賞を獲得。2001年にはアンサンブル エヴォリュエを率いて関西合唱コンクールにおいて銀賞を獲得。2002年には金賞を受賞。近年は関西圏以外への客演・コンクールの審査員・講習会の講師等活動は多岐にわたっている。又、関西の多数の大学合唱団のJoint Concertの客演指揮者として関わりを持ち、大学合唱界の活性化を目指している。

 現在、梅花女子大学合唱団常任指揮者・ヴォイストレーナー、岐阜大学コーラスクラブ技術顧問、アンサンブル エヴォリュエ指揮者・アドバイザー、大和銀行合唱団ヴォイストレーナー、Sotto Voce指揮者、クリトメリア指揮者、KCクローバー指揮者、「平成指揮者十人の会」同人、日本男声合唱協会個人会員、大阪府合唱連盟理事。
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この他にも東海メールクワィアーのヴォイストレーナーをされていらっしゃたりして、現在関西だけでなく全国的に注目を集めていらっしゃる先生です。
来年も前述の東海メールや関西創価学会男声合唱団の客演指揮者を務められるそうで、ますますお忙しくなられるご様子。
今年は関西六大学連盟合唱演奏会の客演指揮者として、内部分解しかけていた六連のメンバーを見事に纏め上げていらっしゃいました。最後には緞帳が下りてから胴上げされていたほど。
また、「アンサンブル エヴォリュエ」では指揮者として、学生達を温かく見守っていらっしゃいます。団員の自発性を尊重し、面倒見のいい姉の様に学生達を応援していらっしゃいます。(余談ですが恵司さん、エヴォリュエのメンバーが『恵司さんと呑みたい』ですって♪たまには顔出してあげて下さいね)
そんな先生の創られる音楽は、若さに溢れていてエネルギッシュ。聴く者、演奏する者を先生の創り出すパワーに巻き込んでいきます。そして、ふとした時に見せる優しい音が聴き手の心を和ませ、暖かくしてくれます。

そんな先生と、ふとしたことからお知り合いになることが出来まして(それだけで幸せ者です、ハイ)、最近よくお話する機会を持つことがあります。
そんな先生の素顔とは!?

ご本人曰く、「男性よりもオトコ脳である」とのこと。「あなたの脳はオンナ脳?オトコ脳?」なんてことを診断する本があったそうで、たまたまそこに居合わせた先生の知り合い(男性)と一緒に診断したら、何とその男性よりもオトコ脳だという診断が。先生のパワーの源は、きっとそこから出ていらっしゃるんでしょうね。

今回のよどこんの客演では我らがマエストロの意向で、普段はあまり演奏されないア・カペラの外国曲を振られることになっております。いつもは企画ステージでお見かけする機会が多い飯沼先生。てっきり企画ステージがお得意なのかと思いきゃ…
「私別に得意なものなんてないでぇ」とあっさり一言。
…非常にサバサバしていらっしゃいます(苦笑)。

また、私の印象としては、とても人のために親身になってくれて誰かのために一生懸命になれる、とても優しさに溢れていらっしゃる方です。これもご本人から聞いた話では、「責任ある立場になると俄然頑張ってしまう。相手が私を呼んでくれた以上、『やって良かった』と思ってくれるステージを、と一生懸命になるの。ギャラの額なんて全く度外視。」

よどこんの客演でもきっと我々が「やって良かった」と思えるように頑張って下さることと思います。そんな先生の努力は我々には計り知れないかもしれません。だからこそ、先生にも「やって良かった」と思って頂けるように我々も頑張りたいなぁ、と思う次第です。

最後に、飯沼先生からお言葉を頂戴しております。

「はじめまして!ここ最近、大学合唱団を指揮することの多い私としては、今回大人の団を振らせていただけることは、とても嬉しいことです。皆様と一緒に“よどこんと飯沼でしか表現できない音楽”を探したいと思います。今から楽しみです。どうぞよろしく!」

これをもって締めとさせて頂きます。  (文責・藤巻)

●REPORT●
特集 わたしのコンサート評・その1

「四条畷市コーラスフェスティバル」
クリスマスコンサート
於:市民総合センター市民ホール(2002年12月15日


長いことご無沙汰しております。
諸事情により、9月の演奏会をもちましてレク係を辞任させていただき、休団状態に入っております。
レク係在任中は、融通の利かない性格から皆様に大変ご迷惑をおかけしてしまいましたが、このような私の仕事ぶりを温かく見守ってくださった方には、心よりお礼申し上げます。
…などとPlazaの原稿を利用して、挨拶までしてしまった(すみません!)。

さて、今回は「私のコンサート評 四條畷市コーラスフェスティバル」ということで初めてPlazaに投稿させていただくことになりました。
私に「コンサート評」なんて大層なものはとてもじゃないけど書けないし、と思い、辞退させていただこうと思いました。しかし伊東先生の口から私の名前が出たということを知り(何故ご存知だったのでしょう?)、ますます怖れをなしたものの、結局はこうして引き受けることになりました。何か無言の圧力を感じたのでしょう…(冗談です)。
とは言っても、私には技術的な意見を言うことはできないので(誰も私にそんなこと求めてないやろ)、余談だらけの感想文になってしまうであろうこと、どうかお許しください。

12月15日、生まれて初めてJR学研都市線というものに乗り、四條畷市まで出向きました。
『JRおでかけネット』と『YAHOO!の地図』を駆使して、完璧な計画を立てていたはずだったのに、最寄駅に降り立った途端、地図と目の前の光景が一致せず、結局遠回りして会場入りする羽目になりました…。
会場についたら、ちょうど第二部が始まったところでした。出場団体毎に座席が決められていたらしく、一般客の席がどこにあるのかわからずに、どこかの団体の座席(に違いない)に紛れてこそっと座って聴かせていただくことに。
前半の2団体は、決して技術レベルが高いというわけではないと思うんですが、歌うって本当は楽しいことなんだよなぁと思える、とっても温かい感じのするステージでした。ただ歌うことが好きで、好きな歌を思いっきり歌いたくてよどこんに入団した頃の自分を何となく思い出しました。
銀の鈴の『灯』と四條畷田原コールかんがるーの『月の角笛』が個人的には気に入りました。

さて、伊東恵司先生指揮の“畷ジュニア・ハーモニー”。
初めて聴かせていただいたのは、今年の合唱祭。その時の感想は、“おっそろしく、音色の揃った子供達だなぁ”。
今回のステージは初めて聴いた時よりも、子供達のかわいらしさ、初々しさといったものの方が、強く感じられました。元気よく、一生懸命に踊りと歌をこなそうとするあまり、時々表情を失ってしまう子供達。そして、後列で少し恥ずかしそうに踊っている上級生達。そんな様子も、子供達の透明な声と合わさって、とても微笑ましく映りました。
『いつも何度でも』、良かったです。チベット民謡も面白くて、飽きることなく聴かせていただきました。

さて、ゲスト出演の“淀川混声合唱団”。
実は10月の関西コンクールもこそっと聴かせていただいたんですが(よどこんまで聴いてさくっと帰った)、その時は自分も歌ったことのある曲だったのと、コンクールというものから感じられるピリピリした空気もあったのか、聴いてていらいらする感じがしたんですが、今回はほとんど知らない曲だったこともあり、結構気楽に聴かせていただきました。
とりあえず、思いつくままに箇条書きで(すみません!)。

♪響かないホールで歌いにくかったという感想を数名の団員から聞いていたんですが、客席で聴いている分には、かえってコンクールの時よりも歌声はストレートに響いてきて、全体的には好感の持てるステージでした。個人的には、1曲目と4曲目がお気に入り、かな。
♪演奏中、英語の歌詞を歌いこなそうとする皆さんの表情に鬼気迫るものを感じ、中には“親の仇”とでも言いたげな表情すら浮かべている方もちらほら見受けられ、思わずその表情から逃れるようにパンフに目を落とす自分自身を感じていました(何か怖かった…)。



●REPORT●
わたしのコンサート評特集・その2


「同志社混声合唱団CCD」
於:長岡京記念会館(2002年12月1日

「同志社グリークラブ」
於:京都コンサートホール(2002年12月7日


♪演奏会の時、1曲も暗譜できなかった私が言うのも失礼な話ですが、ゲスト団体として、謝礼をいただいて歌っている団体ということを思うと、楽譜にかじりついて歌う姿というのは、正直ちょっと…と思いました。“絶対暗譜!”と言われると、実際私もひいてしまうんですがね…(英語やし)。
♪NystedtとRutter、どちらも素敵な曲ばかりですね。メロディーだけ聴く分には、歌ってみたいなって思いました(でも英語はちょっと)。
♪顔のわからない団員さんが増えたなぁ。復帰したとしても、馴染めるだろうか…?

関西コンクールと合わせ、これまでの自分自身に対する反省点も多々出てきて、とても良い経験をさせていただきました。とは言え、もうしばらくの間、客席からの応援のみとなりそうです。
皆さん、今後も頑張って下さい。

(Sop.kiku)  

 欧米のようなシーズンというものがない日本でも、毎年秋になると、色んな演奏会が催されます。チケットで財布が2つに折れなくなるような某アルト嬢の比ではありませんが、私も運良く今年もたくさんの演奏会に足を運ぶことができました。東京まで大好きなソプラノをおっかけ、今年歌った「おらしょ」の作曲者千原英喜氏のピアノ演奏で聴いた現代曲ばかりのコンサートや、麗しい少年たちの合唱。いずみホールでハンドベルクワイヤの見事なチームワークによる音色に魅了されたりもしましたが、その一方で今年はたくさんの大学合唱団の演奏会にも足を運びました。(11月から年末で計7つ??)その中でOGでもないのに(1つはOGは存在しない)OGよりもよく聴きに行っている?2つの大学合唱団演奏会の感想をば。

 まず、何故かOGOBに顔見知りが多い同志社学生混声合唱団CCDの定期演奏会。朝と夕方の京都での練習の合間に長岡京記念会館まで聴きに行きました。
 1stは信長貴富の「日本名歌集〜ノスタルジアより〜」。始まってしばらく聴いていてハタと6月に聴いたジョイントの時と音楽が変わっているのに気づきました。よくよく見ると指揮者が違う。でも、なんとなく誰かさんに似たその学生指揮者の手は何かを表現しようとして宙を舞っていました。歌う合唱団もその指揮に寄り添うように優しいあたたかな日本語の歌を奏でてゆきます。もちろん、このアカペラ曲、結構難しくて和音が定まらなかったりするのですが、そんなこと関係なく、「花」「ペチカ」「この道」などの5曲が清潔で豊かに演奏されていました。
 2STと3STは本山秀毅氏指揮でバッハの作品番号なしのモテットと、ハイドンの「ネルソン・ミサ」。2曲とも聴き慣れない曲でしたが、本山先生は熱い熱い指揮で、学生達はその指揮に必死に立ち向かい、そして共に音楽を創っていました。なんともいえないステージ上での一体感が心地よく、それが客席にも届いていてとても好演だったと思います。演奏が終わっても団員の顔がとても清清しく、気持ちよさそうだったのが印象的でした。
 CCDの演奏会はこれまでに何度も聴いたのですが、私 が今年特に思ったのは、ソプラノを初め、団全体の声がとてもまろやかに、美しくなったという点。テノール等はちょっとまだ若さゆえの固さは残ってはいるものの、女声の柔らかな声は数年前にはなかったもので、とてもまとまりがあって美しく、安心して聴くことができました。
 大学合唱団の演奏会は毎年その時一度きりのメンバーでしか聴けない貴重なもの。彼らの大切な演奏を聴きに来て良かった。そう心から思えた演奏会のひとつとなりました。
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 私が初めて同志社グリークラブを聴いたのはもうかれこれ10年以上も前、まだよどこんに入団する前のことでした。そういえばアルトの小松さんに誘って頂いたのでした。
それまで混声合唱団、しかもいわゆるフロイデ系の大型合唱団しか知らなかった私にとっては圧倒的な男声の、しかも学生とは思えない堂々たる歌いっぷりは非常に衝撃的で、こんなに上手な団体があるのだ・・と驚いたことを覚えています。
その時、最後に演奏されたのが「ラ・マンチャの男」でした。(あとでその時のソリストと指揮者になにわコラリアーズで出会える等とはその時夢にも思わなかったのですけどね。)
 さて、今年の同志社グリークラブの定期演奏会はその「ラ・マンチャの男」を最終ステージにして12月初め、京都コンサートホールで行われました。1STは学生指揮者による三善晃の「3つの叙情」今年同グリが演奏するこの曲を聴くのは4回目(!)になりますが、曲の音楽的な完成度には拙さがまだまだ残るものの、さすがに1回目に聴いた時よりはこの難曲がはるかに歌いこまれていて、春からの一定の成果を聴けたような気がしました。
 2STは伊東さん指揮でのフランス男声合唱曲集より。プーランクとサンサーンスの2曲がカップリング。確かに、フランス語の発音は歌には大変難しく、苦戦している様子はわかったのですが、音楽そのものは流れており、プーランクは特有の和音がピッタリはまっていくとそこに独特の香りがするようで、とても心地良い感覚に浸ることができました。サンサーンスは一転してステージいっぱいにグリーメンが並ぶオーダーで、力強い部分と柔らかな旋律が交互に演奏され、それがどんどんと高揚していくスケールの大きい曲。ホールの音響のせいか?私の席がまずかったのか、もう少し曲想の変わり目やダイナミクスが歯切れよく表現されると良かったかなぁ?とも思いますが、男声合唱特有の迫力ある演奏でした。
 3STは本山秀毅氏指揮する木下牧子作曲「恋のない日」あの和音が木下牧子独特のものだったのか、ハモってなかったのかは別問題として(笑)このステージの私の印象は意外と良かったのでした。叙情的な歌詞がしっかりこちらの耳に入ってきたのと、本山先生がこれまたとっても熱演で、学生達はそれに引っ張られるように歌っていたのか、音楽を通じて彼らが何かを伝えようとしている雰囲気が感じられたような気がしました。
 4STは前述の「ラ・マンチャの男」今回はいつもの組曲的なものとは違って演出を施したミュージカル仕立てでの演奏(ちなみに編曲も違う)。黒いシャツに赤いチーフを巻いたグリーメン達が次々にステージに現れ、語り部を中心に数々の名曲が演奏されてゆきます。振り付けもあり、ホール奥の天井近い客席にはダルシネア姫をイメージした白いドレスのマネキンを置くあたりはなかなか凝っていてアイディアも良かったのですが、演奏はちょっぴり粗め。この曲、簡単そうでいて結構難しいのと、どうしても照れくささのはしった演奏になってしまい、聴いている側はもう少しなにかパワーというか、意気込みというか、弾けて失敗しても許してしまうくらいの気持ちの高揚感とか、せっかくの企画ステージ。自分達が心から楽しんでいる。そういうものが欲しかったような気がします。
 (そうそう、これだけは言っておかないと。伊東さんのアンコールはコープランドの「Zion's Wall」これ、とってもカッコ良かった♪)

 大学合唱団を長く聴き続けていると、毎年様々に変化するのがとても興味深いものです。それぞれに個性や音色は違い、団そのもののカラーみたいなものは不思議と受け継がれていくのですが、その年のメンバーや、選曲で見違える程の成長を遂げたりします。彼らは来年どんな風に変わって、どんな演奏を聴かせてくれるのでしょうか。来年のこのシーズンがとても楽しみです。

(Sop. 田中千依)  



ふじまっきーの
●How do you do?●

さて、とうとう次の定期演奏会に向けて新曲の音取りが始まりましたね。皆さん新しい曲はいかがですか? 今回も新人さんがこのプラザに挙げられていますが、彼らをしっかり引っ張ってリードしてあげられる合唱団になりたいですね。
しかし、今回の新人さんは本当にいい人ばかりでよどこんが充実してきたことがよく伺えます。
それでは、新しく我らの仲間となった方々をご覧下さい。



●わしざきはるの演奏会情報●
−心の財産をみつけよう−


職場では「絶え間なく実弾が降って来る戦場のような」部署で、昼食はまともにとれず、最後に建物の鍵を掛けて帰ることが多々あり、冬の朝なんかは、夜明け前の星がまだ見える時刻に通勤、帰っても不眠症、熟睡前に起きる時間が来てしまう・・・。いつ何時病気しても、全くおかしくない、という日々が、1年9ヶ月も続いておりますが、今もこうして不思議と健康で生きていられるのは、やはり、合唱活動と、その活動を応援してくださる方々がいらっしゃることが大いに「元気のもと」になっているんだ、ということを、身をもって感じております。
まだまだ、踏ん張らなければ。人間の持つ無限の可能性を信じて・・・ね!!


JANUARY・1月
12・日 西南学院グリークラブ 福岡・ももちパレス
17・金 みやこフィルハーモニック・ドヴォルザーク「レクイエム」 京都コンサートホール
18・土 大阪大学男声合唱団 NHK大阪ホール
19・日 門真市民吹奏楽団10周年記念演奏会 門真ルミエールホール
19・日 関西学院グリークラブ 昭和女子大学人見記念講堂
26・日 関西学院グリークラブ ザ・シンフォニーホール


FEBRUARY・2月
10・月 北野高校音楽フェスティバル 新大阪メルパルクホール
15・土 同志社グリークラブフェアウェルコンサート 京都文化博物館別館ホール
19・水 ローザンヌ声楽アンサンブル モオツアルト「レクイエム」・フォーレ「レクイエム 」 ザ・シンフォニーホール


MARCH・3月
 9・日 合唱団京都エコー 京都コンサートホール


●しのぶ姐さんの内政だより●



新年より内政を担当する事になりました、内山@アルトです。皆様どうぞよろしくお願いします。
9月までびっしり日程も決定しており、最近気になる下半身も引き締まる?思いです。

新しい団員さんも随分増えましたので、ここでちょっと波乱万丈?のプロフィールをば。
入団は平成9年9月、当時2歳半だった娘は現在小2。途中息子の出産を経て、ふと気が付けば目上の方からも「姐」と呼ばれ(苦笑)、よどこん生活も6年目に突入です。
今年の目標はズバリ「イイ耳&イイ女!」…無理ぽ?


【今後の練習予定】
(2002-12-25日現在)

2003年
1月   13日 (月・祝) 門真市民会館:リハーサル (13〜17時?)
18日 (土) すてっぷ (18〜21時)
19日 (日) 門真市民吹奏楽団賛助出演
26日 (日) ミ−ド (13〜17時)
2月   9日 (日) ミ−ド (13〜17時)
15日 (土) すてっぷ (18〜21時)
23日 (日) ミ−ド (13〜17時) (女声ヴォイトレ13〜15時)
3月 9日 (日) ミ−ド (13〜17時)
15日 (土) 未定 (18〜21時)
23日 (日) ミ−ド (13〜17時) 細見先生
30日 (日) 善隣館 (13〜17時) 細見先生
4月 13日 (日) 未定 (13〜17時)
19日 (土) 未定 (18〜21時)
27日 (日) 未定 (13〜17時) 飯沼先生


※場所・時間が変更される事がありますので、ご注意ください。


編集後記
 あけましておめでとうございます。
 私がこのプラザの編集に携わるようになってから間もなく3年。内容が良くなっているかどうかは疑わしいですが、とにかく休刊することなく2ヶ月ごとに発行してまいりました。これもひとえに皆様のおかげです。今後とも原稿の執筆、ご愛読をお願いいたします。
 次号64号は3月9日の発行予定。原稿締切は2月23日の予定です。どうぞ宜しくお願いいたします。(A.O.)


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