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VOL.49/Sep,2000

INDEX
  1. 演奏会を終えて・・・
  2. ●REPORT●わたしのコンサート評特別編
    ■淀川混声合唱団
  3. ●資料●コンクール曲目に関して
  4. Liner Notes by Itoh Keishi
    ■過ぎ去る夏の記憶と共に
  5. ●REPORT●
    コーラスキャンプイン高野山に参加して
  6. ぬかやゆきひろの
    頭じゃなくてからだで歌う発声法

  1. Nietzscheたいらちゃんの
    <ビデオを観よう!>
  2. ●REPORT●わたしのコンサート評
    ■カンテゥス・アニメ
  3. ●How do you do?●特別編
  4. 鷲崎 春の演奏会情報
    −心の財産を見つけてみよう−
  5. ●木寺洋介の合唱連盟便り●
  6. ●編集後記●



よどこんプラザ9月号

演奏会を終えて・・・
コンクールに向けて
How do you do特別編



 

 定期演奏会が終わって、早一月が経過しました。あの定期演奏会で、皆さん の心のうちにはどんな「思い」が残ったでしょうか・・・?
 さて、聴きにきていただいたお客さまに書いていただいたアンケート、なの ですが、MLに登録されている方は、糠谷さんがとりまとめて下さったアンケ ートの内容をご覧になったので、大体の内容は既にご存知だとおもわれますが、 今回はこのアンケートを各ステージ毎に並べ替えてみました。

「夏はきぬ」について・・・
○箱根・・・は歯切れよく歌いっぷりよかった(未経験者)

○七つの子は情感溢れてジーンときた。(未経験者)

○とても心が和みました(未経験者)

○四部合唱で歌われるととても重厚感があり胸をうたれた(未経験者)

○箱根・・・の従来のイメージは山の険しさが強調されている歌と思われてい たが、山が人間に好意を見せてくれるような爽やかな歌であった。(未経験者 )

○知っている曲があり親しみがもてた。馴染みのある曲からはじまったのでと っつきやすかった。観客と一体にしてくれる(同意見多数)

○七夕のアカペラが素敵でした(未経験者)

○なんて甘くやさしくて暖かい歌声なのだろう(同意見多数)

○言葉がべたつかず、サラサラ流れていてよかった(経験者)

○音と言葉の立体感を大切にされていた(Cadenza所属)

○言葉をもう少しはっきりしてもよかった(経験者)

○ソプラノの澄んだ声、アルトの包み込む声、男声の力強い声がよかった(経 験者)

○懐かしく幼い日々を思いださせてくれた(経験者)

○七夕のハミングが楽器みたいで驚いた(16歳高校生)

○変化に乏しくチョット退屈した。清潔感はあったが。(経験者)

○静動の部分がはっきりしてメリハリが効いていた(神大エルデ)

○聞きなれた歌詞があらためて「こんな歌詞だったのか」と再認識できる演奏 だった(神大エルデ)

○上手いがインパクトは薄かった(神大エルデ)

○やさしさがにじみでて自然体。心地良かった(神大エルデ)

○よくコントロールされたおとなの演奏(神大エルデ)

○題名と曲目を聞いたとたん寝ると思ったが、しっかりと起きていられた(神 大エルデ)

○懐かしい歌に心が和んだ(大学合唱団)

○テナーがやわらかく、綺麗(大学合唱団)

○言葉の出だし、子音に気を使っているのがよかった(大学合唱団)

○七夕さまのベースがよかった(大学合唱団)

○やわらかく丁寧に仕上がっていた(仏混)

○夏はきぬ、七つの子が特によかった(仏混)

○男声の主旋律のところ、よかったです(仏混)

○静かでおだやかななかに「活きた」合唱を聞きました(仏混)

○心がくすぐったくなるような演奏でよかった(よどこん)

○ノスタルジックで曖昧な音楽表現は編曲とあっていて聞き心弛よし(よどこ ん)

○日本語のもつ語感が繊細でよく表現できていた(よどこん)

○夏を感じさせた涼の感じ(よどこん)

○人数のワリに声がまとまっていた。言葉の出し方にも工夫あり。(現M下所 属)

○一曲目から明るく目映い響き、ただし箱根・・・は男声と女声のスピード感 が食い違っていた(M田女史)

○やわらかい出だしにいつものよどこんを感じた(E原某)

○心が洗われる響き、やわらかくてよし(アズ)

「ブスト」について・・・
○ハーモニーのバランスがよかった(未経験者)

○一曲目の出だしに心ひかれた(未経験者)

○弾むようなリズムの四曲目がよかった(多数意見)

○男声の響きがよかった(未経験者)

○全部のパートがよくまとまって聞こえた(未経験者)

○宗教音楽と現代音楽と映画音楽が合わさったような印象をうけた(経験者)

○一曲目がよかった(経験者)

○響きとハーモニーのバランスがすばらしいが、テナーに生声が聞こえたのが 残念(経験者)

○音域の広い曲のワリに余裕が感じられた(経験者)

○もう少し宗教上の緊張感をとりいれたほうがよい(経験者)

○オーダーチェンジは効果的であったが、緊張感がとぎれてしまった(経験者 )

○相当歌い込まれている感じがした(同意見多数)

○アカペラの音取りでピアノは興冷めする(経験者)

○言葉と音が上手く消化されず、深みが感じられなかった(経験者)

○あまりにもパーフェクトで合唱マシンの印象をうけた(経験者)

○2曲目の最終和音が気持ち悪かった(経験者)

○ラテン語の発音が深くすばらしい(経験者)

○3曲目の曲のイメージと声がマッチしていてよかった(神大エルデ)

○ソプラノの声、すごく好きです(神大エルデ)

○団の雰囲気にマッチしてこなれた感じ。特に3曲目(神大エルデ)

○もう少し男声に厚みがあると豊かさが増したのでは。(大学合唱団)

○ベースの低音がカッコよかった(大学合唱団)

○最終曲の勢いに背筋がぞくぞくした(大学合唱団)

○曲想にメリハリが効いていた(大学合唱団)

○パートソロでソプラノ苦しそう(大学関係)

○とても神秘的な感じがした(仏混・京府大)

○フレーズの出だしがとても丸くてやわらかくてよかった(仏混・京府大)

○林サン素敵(仏混・京府大)

○余韻の残響が気持ち良い演奏(仏混・京府大)

○ピアノの部分、神秘的、でもフォルテの部分はよどこんらしからぬで、もう 少しパワーが欲しかった(よどこん)

○全体としては凡庸な印象(よどこん)

○よどこん、変わりましたよね。純成長の響きを目指す合唱団に受け取れまし た(よどこん)

○ブストらしいサウンドがよくなっていた(よどこん)

○メリハリのきいたいい曲、いい出来!(よどこん)

「トルミス」について・・・
○コーラスの躍動感がすばらしい(未経験者)

○ラストの部分のハーモニーが繊細で絶妙(未経験者)

○男声が人数のワリに曲を支えていて見事(未経験者)

○ソロと合唱のバランスがよかった(経験者)

○歌詞がないのに情景が伝わってくる演奏(経験者)

○ソロが少し合唱に押され気味か・・(経験者)

○ハッとさせる場面の多い印象的な曲(同意見多数)

○全体のステージ構成をみても良い選曲(経験者)

○見事ですばらしい演奏、高度なテクニックがいるのでは・・・(同意見多数 )

○人間の声が楽器になったように感じた(経験者)

○ソロの直後の合唱の音の入りが気になる(経験者)

○女声を前に出したオーダーで声の伸びがよくなった(経験者)

○ソプラノの言葉が不明瞭(経験者)

○ソロと合唱のバランスがよかった(神大エルデ)

○ソプラノとソリストの声が同質過ぎたのでは(神大エルデ)

○歌詞がないのに雰囲気が伝わってきた(神大エルデ)

○ハーモニーがとても溶け合っていた(神大エルデ)

○人間の声が楽器になったようで感動(神大エルデ)

○もう少し細かいところを丁寧に歌うともっと美しくまとまったのでは(大学 合唱団)

○目のさめるような和音と言葉の繰り返しが印象的(大学合唱団)

○ハーモニーがオルガンのようで綺麗(大学合唱団)

○思い出・・・という感じがよくあれだけの言葉で表現できていた(仏混・京 府大)

○鳥肌が立ちっぱなし(仏混・京府大)

○難曲をよくぞこなしました(よどこん)

○ご苦労様としかいいようなし(よどこん)

○パートの声の統一感にびっくり(よどこん)

○初めて聴いて気に入りました。ぜひ「ぶどう」でも歌ってみたい(よどこん )

○一つの世界を作りあげていた(よどこん)

「子猫物語」について・・・

○和音の響きが心地よかった(未経験者)

○「守る」は曲の深みが伝わってきた(未経験者)

○命の大切さと力強さを感じさせてくれた(同意見多数)

○「走る」が「あしる」に聞こえた(経験者)

○非常に伸びやかに歌われている(経験者)

○こどもがおとなの歌を歌うことはできてもおとながこどもの歌を歌うのは難 しい。これを見事に歌い上げるところが大人の合唱団らしかった(経験者)

○日本語がよく飛んできて、自分の4歳の子供のことを思い出した。松下さん もお子さんおられるんでしょうね(34歳男性)

○指揮者の音叉が光って気になった(経験者)

○素直な声で表情豊か(経験者)

○「夜はおかあさん・・・」ではじまる高音がきれいに響いていた(経験者)

○メインステージのわりに迫力不足か・・・(経験者)

○前3つのステージにくらべハーモニーに安定感がなく残念(神大エルデ)

○厚みのあるハーモニーがよかった(神大エルデ)

○他に比べて練習不足ですか?(神大エルデ)

○伊東氏のわかりやすい指揮になれすぎて松下先生の指揮にはあっていない感 じをうけた(神大エルデ)

○「守る」の途中ハーモニーが崩れたのは残念(大学合唱団)

○声の明るさや演奏の密度の高さから今後の演奏が楽しみ(大学合唱団)

○言葉の一つ一つに情感がこもって気持ち良く聞けた(大学合唱団)

○「ルルル」の発音がきれい。とくにソプラノ(大学合唱団)

○ベースよく響いていてカッコイイ(大学合唱団)

○以前練習で拝見した時より「夜」と「走る」がとてもよくなっていました( 仏大・京府大)

○力強い生命力を感じさせた(仏大・京府大)

○気合と表現力が伝わってきた(よどこん)

その他として・・・

○コンクールで金賞とってください(木曜会所属)

○一観客としては最終ステージはいつもの指揮者でガンガンに歌って終わるほ うが魅力的では・・(34歳女性)

○アンコールの「未来」が良く、聴いて希望がわいてくる感じ(大学合唱団)

○強い音は短調になり気味ですが、もっとフォルテは効果的に使えばよいので はないか(よどこん)

○全体的ピアノは上手でハミングは美しい。特に女声。テナーは「ア」の母音 が少々だらしなく聞こえた(よどこん)

○フォルテは人数のワリに迫力が足らず(よどこん)

・・・以上でした。中には相矛盾するような内容もあるように思えますが、人 が感じることは「十人十色」ですから、しょうがないですね。このアンケート につきましては、今回、コピーを各パートリーダーの方にお配りしております ので、また機会があれば直接ご覧になってみてください。

(Ten. 坂本 良太)



REPORT
●REPORT● わたしのコンサート評特別編

■淀川混声合唱団 於 いずみホール(2000年7月15日)

その1 Alto. 佐藤 あさみさん

淀混と関係を持つようになってまだ日の浅い私が、この様な依頼を受けてしま っていいのだろうかと思いながらかかせて頂いてます。演奏会の感想をとのこ とでしたので、感想書かせていただきます! 
確かに少しではありますが、練習をさせて頂いていた身としましては色々とハ ラハラした所もありましたけれども・・・。
各ステージの雰囲気も様々に良くてそれぞれ大変楽しめました。1stの日本 の四季。懐かしいと言える程年を重ねていない私にでさえ、淀混の柔らかい音 色にそのフレーズがあいまって懐かしい気持ちで爽やかに聴かせて頂きました。
2stのブスト合唱曲集。どの曲ても素敵な音色を聴かせて頂きました。静寂 と躍動とがしっかりそこには存在していて。息をするのを忘れる程に聴きいっ ていました。3stは後程に。ステージが進むにつれて最後の4stに期待が 高まって。その期待を裏切らない「子猫物語」。その中でも最後の「守る」。
良かった!言葉で表せられない程の感動をさせて頂きました。幸せな時間をあ りがとうございます!さて、その頃ちょうど伊東さんにある相談をもちかけて いました。定演での曲の選曲にいきづまっていた私に「北欧の曲がいいよ」と アドバイスを下さいました。時を同じくして佛混内で淀混の演奏を聴いた人達 中心にある曲が流行っていて。夜も眠れない人や、エンドレステープを作り出 す人、楽譜が欲しいと言ってくる人。直にクラブBOXでその曲が流れ出す様 になって。そうです、かのトルミスです!「私がソロをするから、定演でやろ う」とか、しまいに言い出す始末。そんな団員達をみていて思いました。こん なにみんなして盛りあがっている曲がやれたらきっと良い合唱が出来るだろう と。声部が沢山分れるので人数の少ない佛混には厳しいですが、一人一人が責 任や自信を持って歌えるそのきっかけになったらいいなと思い、悩んだすえに トルミスに決まりました。これも淀混のトルミスが聴く人の心を動かして放さ ないものであったからです。佛混のトルミスが造り出せたら・・・と思ってま す。                

(Alto 佐藤あさみ)



資料
コンクール曲目に関して(資料)

Ave Maria 作曲者 ♪Orban,Gyorgy 1947年ルーマニアのトランシルバニアにて生まれる。
作曲をトランシルバニアの音楽アカデミーにて学び、Sigismund Toduta、 Janos Jagamas各氏に師事。1973年の卒業後同校にて音楽理論を教える。
1979年よりハンガリーに移り、ブタペストのLiszt Ferenc音楽アカデミーにて 作曲と音楽を教える。作品は主に歌曲や合唱曲で占められているが、器楽曲に ついても交響楽からブラス・室内楽曲まで多岐に渡っている。
Orban の合唱曲の国際的デビューは、1994年シドニーで行われた第4回合唱音 楽シンポジウムであった。そこで彼の新譜やその他の作品がJ.Rutterにより リーディングセッションにおいて紹介され大変な好評を得た。
我が国でも、近年の合唱コンクールで彼の作品を取り上げる団が多数あり、今 後も精力的な活動が期待されている。


LINER NOTES

■過ぎ去る夏の記憶と共に

20世紀最後の夏が手を振りながら過ぎていきました。 夏は何もしないに限ると思っている私にとって、今年の夏はとってもハードな 夏となってしまいました。
何せ京都にほとんどいないという状態で様々な地に赴いており、帰る度に子供 の顔が変わっているのに驚いてしまいました。(遊びに行っていたのではあり ません。)

いろんな出来事を整理し振り返っておきたいと思います。

<仏教大学・京都府立大学ジョイントコンサート合同指揮〜今でもローセキは 魔法の杖>

ありがたいことに演奏会を聞きに来て頂いたメンバーが何人かありました。私 個人の範疇に属することかもしれませんが、練習の過程と本番の指揮の中から 得たことがあまりにも大きかったので少し報告しておきます。
1年生を含む総勢50名で、このアカペラ曲に取り組んだのは一つの冒険でも ありましたが、結果としては、私の指揮者としての思い出に深く刻まれる演奏 となりました。
何より感じたのは「ひたむきさは全てに勝る」ということです。小さな演奏会 かもしれませんが、両学生が一生懸命にステージを工夫し、全力で音楽に取り 組んだ姿に胸を打たれ、体調不良だった私もいつになく精神集中して指揮する ことが出来ました。
曲の内容が学生の感性に相応しく感情移入しやすかったこともあるでしょうが、 練習の過程では私自身は自分の感性を彼らの感性に「共通言語」で伝えること …、それを実践させること…、を学ぶことになりました。また、学生のテンシ ョンが上がり、アップテンポで臨んだ本番はスリリングで生き生きとし、技術 とは別次元の「生きた音楽の素晴らしさ」をステージ上で体感することが出来 ました。(…アンコールの「夢見たものは」はある種のアドリブ感が漂い、理 想的な音楽空間が作れたように思います。)
もちろん限られた期間に懸ける学生合唱団のスタンスと、長期的展望を持つべ き一般合唱団のスタンスは若干異なるのだとは思いますが、アマチュアである ことの最大の武器である「思い入れ」「ひたむきさ」「懸命さ」こそが我々の 活動の中で最も大切にすべき要素である…と改めて感じました。背筋をすっと 伸ばしたくなる思いがした次第です。

<よどこん演奏会>

演奏会については、皆様の胸にも深く刻まれていることと思います。松下耕先 生をお招きすることができ、私にとっても非常に思い出深い演奏会となりまし た。それぞれのステージについてそれなりに良い表情を湛えた音楽を表現出来 たのではないでしょうか。
合唱団として付け加えるならば、従来にはなかった「方向性を示す」というメ ッセージの発信が出来たように思います。
例えば、松下先生をお招きしたこと。ブスト、トルミスという現代の作曲家の 作品に取り組むことが出来たこと。…これは、合唱団の積極的な姿勢を表わし たプロビルであったと思います。特にトルミスの「幼き日の思い出」はレパー トリーとしても相当にインパクトがあったようで、様々な方面から反響があり ました。「よどこん」の演奏したあの曲の楽譜を見たい!…というような反応 は、小さくともその取り組みが合唱界に影響を与えたということで非常に嬉し いです。

また、今回最大の目玉は客演指揮に松下耕先生を招いたことです。
関西の他の合唱団に先駆けて先生をお呼び出来たことは嬉しくもありましたし、 練習の中で我々は合唱の新たな地平を垣間見たような気分にもなりましたね。 「合唱の楽しみ方」「合唱の奥深さ」について実感しながら、非常に充実した 練習時間を持てたことがこの一年の中での最大の収穫でもありました。

しかしながら、反省点は山ほどありますね。
今年は例年のように演奏会前月に臨時練習をたくさん取ることが出来ませんで した。先生練習の復習の時間をしっかり確保することも難しかったと思います。 もちろん、このことを事前に察知して練習を進めていたつもりでしたので、や はり楽譜を配布した直後数ヶ月の練習が停滞してしまうこと(冬場〜春先の練 習)が「よどこん」最大の弱点であると思います。
我々に時間が無尽蔵にあれば、練習回数を週2回にすれば良いのでしょう。し かしながら、そういう訳でもありませんし、私のポリシー(理想)としては、 時間で解決させる音楽作りに頼りたくないところです。個人の努力と合唱団と しての努力の機能とバランスについてもう少し認識してみても良いのではと思 うのです。

具体的にしましょう。
例えば、
「練習曲が決まる」→「技術系練習ポイント確認」→「演奏テープ・音取りテ ープを作成して即座に配布」→「楽譜の読み込み(予習・復習)」→「欠席し た人の個人の努力」→「欠席した人のフォロー(補習)」→

上記のような流れが仮にあるとすれば、やはり私個人としても組織としても停 滞する部分があることを認めざるを得ません。しかしながら、それを越えて一 番重要なのは個人の「積極的な意志」だと思います。受け身になりすぎず、「 もっと上手くなろう」「上手く歌おう」という姿勢こそ、現状から一回り成長 する鍵なのではないかと思います。

また、私自身が暗譜に拘りましたが、もしも完全暗譜が出来ていたなら、ずれ なかった和音や乱れなかったアンサンブルを2,3箇所指摘することが出来ま す。
誤解をして欲しくないのですが、私は暗譜至上主義者ではありません。しかも、 「よどこん」メンバーの全てに暗譜を科すのはある意味で不効率だとも考えて います。指揮者の実態把握として敢えて言うならば、「よどこん」メンバーの 中には「暗譜することで飛躍的に歌唱能力が上がる人」が半数以上存在する! …ということでしょう。前段の学生の「ローセキ」を成功させた具体的なポイ ントは全員に暗譜を科したことであったと思います。前を向くことで集中力が 増し、伸び縮みする音楽を実現させられると共に、不安を拭い去ることで充実 感が格段に増してくると思います。
なかなか忙しい日常、暗譜でステージを作ることは難しいとは思いますが、楽 譜やアンサンブルの苦手な人?ほど、逆により音楽を自分のものにする(暗譜 の)努力を早期から計画的に行なっていくことが必要だと思います。

いずれにしても、いろいろな反省を踏まえて団としての成長に向けて努力して いきたいと思います。
幸い新入団員も多く獲得し合唱団として前向きな姿勢も生まれてきつつありま す。ボイストレーナーの山添先生には定期的に来て頂いて技術的なフォローを お願いしたいと思っていますし、技術系としての補習体制ももう少し整備して みたいと思います。

また、私自身が連盟行事等に関わっていくことになりますが、自分の勉強の成 果を「よどこん」の力にすると共に、「よどこん」の方向性を合唱界の中に示 していきたいとも考えています。
何より「よどこん」に対する周囲からの期待はこのところいつも以上に高まっ ております。
ぜひ、張り切って積極的に行動し、21世紀最初の演奏会へのスタートを切り ましょうね。

<高野山合宿レポート>

私自身参加したことがなかったのですが、今回いきなり「講師」としての立場 での参加になりました。
ちなみに前日清里(山梨)でのハードな「人間関係トレーニング研修(業務上 )」を夜間に抜けてきたのですが、途中で雷雨のため2時間近く電車が止まり、 最終の新幹線に接続せず、夜行列車に乗せてもらって京都に辿り着いたのは午 前3時。その日の6時には出発して高野山に向かいましたから例によって脆弱 な私の体調はボロボロでした。しかも浅井理事長を始めとする関西連盟のお偉 方の中では私が一番若く、参加者のおば様からは「なあ、公衆電話どこあんの ?」とか「この楽譜、私もろてへんにゃけど、どこでもらえるん?」とかスタ ッフと間違われて聞かれてしまう始末。結局やった仕事は翌日の「蔵王」のパ ート練習だけだったのですが、私のような神経のか細い人間には「いるだけで 気疲れする」2日間でした。
内容やレパートリーに関しては改善する余地があるとも感じましたが、30年 以上続く高野山キャンプが来年で最後かもしれないというのは少し残念な気も しました。練習場の冷房や宿舎の状態が少しずつよくなっているだけに、存続 させて合唱団同士の交流が計れる場として再生していく道があるのでは、と考 えました。
今回「よどこん」の皆様の中では唯一山田茂さんが「茨木コールハーモニー」 の立場で参加されてましたが、いつにも増した楽しそうないきいきとした表情 が印象的でした。次年度は「よどこん」からも2〜3人の参加者があればとも 思っています。
不確定情報ながら、次年度には松下耕先生がゲスト登場かもしれませんので、 その際にはぜひとも。

いとうけいし

P.S コンクール3曲は暗譜。結果のことは問いませんが、今年こそ「銀賞」を目指 して大勢でオンステしましょう。松下耕先生にも元気な姿を見て頂きたいです ね。


●REPORT●
コーラスキャンプイン高野山に参加して

2時に集合であったが1時半ごろにはほとんどの人が集まっていた。 1時半 から開始時刻までの間愛唱歌を歌った。 「水のいのち」より「海よ」、「土 の歌」より「大地讃唱」、「花」、「いざたて」。
開講式は2時より「筑後川」から「川の祭」を大阪副理事長、指揮者清原浩斗 氏の担当で始まった。 春日丘高校の教諭であるため手を前に出しての発声な どユニークな講座であった。 最初全部通して3分ぐらいの曲なので1時間の 講座時間であったので30回ぐらい通せるといっていたのであるが「20分た っているのにまだ1回も通せていない」と後に座っている浅井敬壹氏につっこ まれていた。(笑) その後清原氏があまりにも高嶋風の指揮法にあわせて歌 うように指示をしていたので、浅井氏がまたつっこんできて、「おまえ淀工グ リー指揮者高嶋、高嶋と聞きたくない名前を何度も呼ぶなよ!!」(笑)と楽 しい1時間であった。

その他3時からは「筑後川」から「河口」を原盾二郎氏、4時からは源田俊一郎 編曲の「ふるさとの四季」、その後夕食「おいしかった。」
7時からは21世紀に残る日本の曲と題してザ・ベストテン風にやって、おぼ えている曲として、1位「水のいのち」より「海よ」、3位美空ひばりの「川の流 れのように」、他、「蔵王賛歌」、「大地讃唱」、男声合唱の多田武彦「雨」、「 月光とピエロ」から「秋のピエロ」など、またソリスト(テナー)オーディション コーナー、男声合唱の「雨」では形式にこだわらず女性がテナーソロのオーデ ィションに合格した。 ピアノ伴奏も1曲だけ合唱の人から選ばれてやった。

その後、奥之院参りと言って恒例のきもだめし大会を兼ての夜の散歩を往復1 時間ぐらいした。 伊東氏と合唱をやる上で死の世界に行くと感性が磨かれる と言うようなわけのわからないことを言っていた。
その後、住金、大和銀行、松下中央、京都エコーと浅井氏を囲んで打ち上げに 参加した。 そして11時30分消灯。

2日目は午前中男声合唱と女声合唱にわかれて、私は男声の「月下の一群」か ら「秋の歌」と「パルナスのテーマ」をした。 講師は矢田正一氏であった。

  その後は、いよいよ「蔵王」のコーナーで、伊東氏がバスパー練を担当してい た。
  食事後、午後は、浅井氏のアンサンブル。 各パート1人1人横に並んで練習 をして、1列目から3列目までは模範演奏をしながらの楽しい練習であった。 そしてその後閉講式をして、最後に「大地讃唱」を歌って3時半ごろ解散した。  私は5団体の合唱団に現在所属しているので抵抗はなかったが、知らない人、 また大学のOB、なつかしい人のような意外な人に会えて、普段一緒に合唱して いない人や講師と合唱して、いつもと違う練習や、いつもと違うユニークな練 習など、貴重な夏の思い出になったと思います。 また高野山は涼しく、暑さ しのぎには最高であったと思います。 来年は8月4日、5日(土日)に予定 しています。 ぜひ、一度コーラスキャンプイン高野山に足を運んでみては?

(Bass 山田 茂樹)



??!!ホントかな??!!
ぬかやゆきひろの 頭じゃなくてからだで歌う発声法

今回のテーマ:腹式呼吸の位置付けを見なおすA

コンクール前ですからより理論より実践にいかせるようなものをあげていきま す。 これまで重要なのは「体の反応とバランス維持能力」であると述べてき ました。 これからあげるのは、歌うのに必要な筋力を鍛えるための方法です。
とくに合唱では声を他人と合わせると言う意味でも、なおさら体の反応の良 さを要求されます。 独唱ならば声の立派さに隠れて個性で片付けられるべき ところも、合唱では調和を要求されながら、正確なダイナミクス《うまさ》ま でも要求されることが多いのが常です。これまで巷に出まわる声楽のボイスト レーニングの類はほとんどが独唱を想定したものです。 したがって、全てを 鵜呑みにすることは合唱には危険です。 以下、《ハモる声》をつくるために 効果的なものをあげます。 声と体に柔軟性を高めるのに即効性のあるもので すから是非試してください。

【今からでも遅くない!すぐ身につく荒療治?的トレーニング】

 ≪朝起き・寝る前5分・気付いた時にいつでも≫

(1)力を入れて息を「吸う」

  ポイント:ノドを締めない呼吸を身につける

  1. 体を前屈の姿勢にして上半身を90度の位置まで起こしましょう。
  2. 両手は腰(横腹)にあてます。
  3. まずは息を吐き出してください。吐き切ったら一瞬だけ息を止め、腰に あてた手を押し返すように横腹を膨らませて息を吸ってください。
  4. 横腹が膨らむのを意識できたら、膨らませたままで息を止めてください。
  5. 5秒程度息を止めれたら、《何も考えず》に吐いてください。これを繰 り返します。
  6. 慣れてきたら、吸うのを小刻みに5回に分けてみましょう。
    一回一回するどく息を吸って5回手を跳ね返しましょう。同じように5 回目に吸ったあとは息を5秒ほど止めて(止めた時の筋肉の緊張を感じ取ったら)吐きます。
コメント:
日常生活で埋もれてしまった「自然に歌うための筋肉」に刺激を与えて目覚め させてやります。 体を90度に曲げているため、首やアゴ、ノドには余分な 力の入りようがありません。 息を止めた時の筋肉の状態が歌っている時の《 支え》と同じであることを感じてください。 息を止めた時、どこの筋肉が使 われているでしょうか?お尻の肉や背筋辺りに突っ張る感じがあれば正解です。 腰に当てた手を押し返すように横腹を膨らますのがポイント。更に慣れてきた ら、手の位置を背中にずらして、背中を膨らませればさらに効果的。 息は口 ・鼻両方から吸いこむ感じがいいでしょう。

(2)力を入れて息を「はく」

ポイント:おなかの柔軟性を鍛えて『使えるおなか』をつくる

  1. ふつうに(どこにも意識せず)息を吸ってください。
  2. 息を止めておなかの<みぞおちの下>辺りを指で押さえます。
  3. 『U』の口型で息を吐きながら、押さえている指をおなかでハネ返して ください。
  4. 指をハネ返したら、一瞬で力を抜いて吸気を体に取りこみます。これを 繰り返します。
  5. 慣れてきたら徐々に指の位置を下にずらす、おへそは飛ばして下腹まで きたら終わりです。
コメント:
お腹に力を入れる訓練ではありません。指をお腹でハネ返すのを意識するより も、背中に力を込めれば自然にお腹は動きます。背筋に力を入れないと腹筋を 自由に動かすことができないことがわかりますか? 腹筋と背筋の連動を感じ 取ってください。 この訓練で、高音での横隔膜の収縮を防ぎ、腹筋が押し出 す呼気の量を調整することが自然にできるようになります。無駄な息漏れを無 くす効果もあります。 『U』の口型は自然に咽喉仏の位置が下がるため声に 直結しやすいと思われますが、この訓練は声をだしながらやったほうが高い効 果が得られるようです。

(3)鼻歌で響と体の使い方を身につける

ポイント:自然な響を鼻歌をからつくる
    :自然な体の反応を身につける

  1. 自分が気持ちよく鼻歌を歌っている時を思い出しましょう。
  2. 鼻歌は軽く口を開くと、ハニング(鼻濁音の「NG」の発音を延ばした 音)になります。
    大きな音は要りません。自分にしか聞こえないくらいの大きさで十分で す。
  3. 鼻歌で「ドレミファソファミレド」の音階練習をしてみましょう。同じ 響を保ったままでを心掛けること。口の開き方は気にする必要はありません。アゴの力は 抜いてください。
  4. 鼻歌を音を変えないで首を廻しながらや、アゴを動かしながら、また舌 を動かしながら歌ってみましょう。いろいろ動かしても決して音が途切れたり、声や音 が変ったり無いように同じ音を保ってください。まずは自分の出しやすい音で始めてください。
  5. 鼻歌で何か曲を歌ってみましょう。正確な音をだすことだけを心がけて ください。
  6.    
  7. 鼻歌で歌った時の響と体の使い方を、母音に生かしてみましょう。
    ハニングで掴んだ響をまずは「イ」の口型に移行させるのがスムーズにいきます。
    一音だけで始めるのがベターです。
コメント:
自分にとって気持ちよいと感じる鼻歌(ハニング)で自分の体にとって自然で 無理のない響を得ることが出来ます。一番楽なはずである鼻歌ですが、これで 一曲を真面目に正しい音で歌いきることは結構難しいと感じるのではないでし ょうか。
ハニングでは、口型(母音)やアゴの位置や力みも気にせずに響に神経を集中 することが出きる分、同じ響を保つには体を十二分に使わなければいけないと 体感できればOKです。また、ハニングによるトレーニングは大きな音が出な い分、耳も鍛えられます。ビブラートの調整も可能になり、合唱団でのパート 内の声の調和づくりにも役立ちます。頭声と胸声の融合(とくにブレークの処 理)に高い効果がえられます。


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Nietzscheたいらちゃんの
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第3回「明日に向かって撃て!」

 今回は”アメリカンニューシネマ時代の先駆となった作品”(ビデオの解説 そのまんま)です。といってもそんな言葉にはとんと縁がなく、私がこれを借 りた理由は単にR・レッドフォードが出ていたからにすぎません!

 ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドは古き良きアメリカの伝説の強盗 で、列車や銀行を襲い、探偵社や騎兵隊の追手と闘うのが仕事でした。そうし て命がけで稼いだお金はというと、賭博や女や女に最新型”自転車”を買った りで、平気で一晩で使ってしまったりするのでした。彼らの仕事は西部のあら ゆる場所に及んでいました。アメリカは彼らの庭で、彼らはアメリカを駆け抜 ける風でした。考えるより先に行動に走る熱血漢ブッチ・キャシディと、冷静 沈着な早撃ちの名人サンダンス・キッドは、そうした自分たちの「仕事」を気 に入っていたし、何より誇りを持っていました。なんといってもアメリカはま だ若く、人々は皆、それは時折「野蛮」ということばで表現されたりもします が、「勇気」に満ちあふれていたのです。

 冒頭の賭博の場面。勝ったサンダンスに対し、いかさまだといちゃもんをつ ける胴元と一悶着。相手が早撃ち名人サンダンスだと知った胴元はうろたえつ つも一歩も退かない。両者銃を突き合わせ沈黙と緊迫が続きます。そこで仲介を するブッチが胴元に、行かないでくれと頼むよう促す。                      
ブッチ:「一言頼めよ。そうすれば出てってやるから。」
胴元:「・・・居てくれよ。」
サンダンス:「悪いけど用があるんだ。」
銃を下ろしコインをしまいつつ、彼らは去ろうとする・・・
そこで胴元が一言:「サンダンス。みせてくれ・・・」

胴元が言い終わらぬうちに瞬時に銃を抜いたサンダンスは、目にも止まらぬ早 撃ちを披露し去っていくのだった・・・
 あまりのカッコよさに、私は思わずのけぞってしまいました。そのおかげで うしろにあったお膳で頭を打ちましたが、その上お膳が全てひっくり返って今 夜の夕食が台無しになってなおかつ絨毯もおかずのしみだらけになってしまっ たとしても許せてしまうほどの場面です。

 さて、そうして彼らの仕事は着々と進められていたのですが、ある日の列車 強盗以来、雲行きが怪しくなってきます。度重なる損害に業を煮やした鉄道会 社が、彼らの首に懸賞金を掛けたのです。
 ブッチとサンダンスはアメリカを知り尽くしていたので、誰も彼らを追い詰 めることはできませんでした。何せ彼らは至上最強のギャングだったのですか ら。ところが彼らを追いかけてくるのは至上最強の追手でした。荒荒しく追いか けたり、突然発砲したり、二手に分かれて挟み撃ちをしたりはしませんでした 。ただ悠然と一定の距離を置いて追いかけてくるのでした。ブッチとサンダンス が狂気のように馬を駆ると彼らも同様に馬を駆り、ブッチとサンダンスが休憩 すると彼らも休憩するのでした。ここは”あとをつける”ということばがふさ わしいかもしれません。つまり強盗と追手の間の距離は常に一定に保たれてい たのです。こうしてブッチとサンダンスは生まれて初めて次第に追い込まれ、 追い詰められていったのでした。 ところで、尾行されていることに気づいた とき、人はどういう心境になるのでしょう?ことばで言い表せば、なぜつけら れているのか?という「不安」、何をされるのか?という「恐怖」、何の目的で ?という「怒り」、なぜよりによって自分が?という「悲しみ」となるでしょう か。これらがないまぜとなって混在するのでしょう。それらの感情を呼び起こす 条件は、(1)尾行主の正体と目的がわからなくて、(2)その痕跡だけは確かにあ る、ということです。この2つが揃えば立派なホラー映画ができあがります。「 ジョーズ」ではこの手法が見事に使われましたね。この「得体不明」と「確か な痕跡」が幾日にもわたると、毎晩上記の感情に付きまとわれて悪夢を見るに ちがいないでしょうし、それがもっと続けば、仕事をしていても食事をしてい てもお風呂に入っていてもテレビを見ていても、とにかく寝ても覚めても「尾 行されているということ」の妄想にとり憑かれて、目覚めていながら悪夢を見 るという事態になるでしょう。そしてこう思うのです。
「何故?!」もしくは「何かおかしい」。
 ブッチとサンダンスを追いこんだのは、怪我でも空腹でもなく、ましてや撃 たれる恐怖でもない。結局はそういうことだったのです。

 そうして彼らは「ここにはもう俺達が求めるものは何もない」と見切りをつ け、アメリカを離れる決意をします。しかし彼らの求めるものがアメリカにな いということはすなわち、アメリカもまた彼らを必要としていないということ なのでした。哀しい哉。ついでに、彼らを必要としなくなったときにすでに、ア メリカの未来も見えていたのでした。恐らく、アメリカも彼らと共に悩み、こ う自問するべきだったのです。
「何故?」もしくは「何かおかしい」と。

 さて、彼らが逃亡を決意してからのストーリーも、もう見えてきましたね?! そう、もうそれ以上ストーリーは綴れないし、その必要もないのです。
 アメリカはかつて確かにギャングを必要としていた時代があったし、ギャン グだけでなく、強いもの、美しいもの、未知で手のとどかないかもしれないも の(それらを英雄といってしまうのは簡単です)そういうものを必要としてい た。強いものにひたすら憧れ蛮行に及んでしまったならず者が信仰心に燃えて ”まじない”を信じてしまったり、いつも抜け目なくふるまっていたいかさま 賭博士がある日東部からやってきた”レディ”に全財産を注ぎ込んでしまった り・・・。これらはそこでは決して矛盾せず、ずべてが堂々と「正義」でした。 それはアメリカがまだ若かったから。それは、アメリカは何をも拒んだりしな かったから。それは、誰もがアメリカを愛していたから。
 そういった、過ぎてしまって決して戻ってこないアメリカのことだけを「ア メリカ的」という名のもとに封じ込めたいと私はおもいます。これはアメリカ が「アメリカ的」であった時代を自由に駆け抜けた最も「アメリカ的」な風の お話なのです。Wonderful「American」!
 最後に、私はもう10年来ブッチとサンダンスを「知っている」のですが、我 が愛するサンダンス・キッドが役がR・レッドフォードであることに感謝!!



●REPORT● わたしのコンサート評
■カントゥス・アニメ 於 川口リリア音楽ホール(2000年8月12日)

皆様ご無沙汰致しております。古賀@元テナーです。嫁@元ソプラノと共に日 々仕事と子育てと男声合唱団(おえどコラリアーず)の活動に勤しんでおりま す。
以前から林団長がカントゥス・アニメ(以下CA)にご入団され、演奏会にもオ ンステされるとの事でしたので聴かせて頂きに参りました。簡単に感想(超辛 口)を述べさせて頂きます。
CAはご存知の方も居られるかと思いますが、雨森文也氏率いる混声合唱団で、 設立2年目で昨年の全国コンクールAグループ金賞受賞(!)という化け物合 唱団です。今回は26人で、SOP4、MEZZO4、ALT5、TEN7、BASS6(推定) でした。

8月12日(土)やはり元よどこんの坂口昌也氏夫妻宅から歩いて10分の川 口リリア音楽ホールでCAの演奏会が開かれました。昨年も同じ場所で第一回演 奏会を聴いたのですが、その衝撃的な音楽性に魅せられての当然の来場となり ました。(昌也氏も2年連続ぞうりで来場した事を付け加えておきます)(^^ )
今回の演奏会は「オール・ルネサンス&バロック・プログラム」。並みの団体 では歌い切る事も至難の曲がこれでもかと並びます。

1ST.ルネサンス宗教曲集
デュファイ、オケゲム、ジョスカン・デ・プレ、イザークというフランドル楽 派の代表選手の作品。2,3曲目でSOPの音程が崩れハーモニーバランスが悪 くなったのが残念でしたが、1、4曲目は出色!ノンビブラートの正調なハー モニーが耳を通じて心を打ちます。充分に響きの乗った柔らかいSOPと、ちょ っと硬めですが深いベースが素晴らしい演奏でした。

2ST.フレンチ・シャンソン集
ガラリと変わって世俗曲集です。パートをバラバラにして一列に並びリラック スムードの中、明るくラララ・・と歌う1曲目や鶏まで登場する4曲目等楽し いステージとなりました。 セルトン、コストレー、J・デ・プレ、パスロー の作品。

3ST.C・モンテヴェルディ      「いとしい女の墓にそそぐ、恋人の涙」
そのテーマ性、音の作りからも永遠の大曲と呼べましょう。作曲者自身が体験 した身近な女性(母、妻、娘、弟子ら)に対する愛情の渇望が何度も繰り返さ れるSENO(乳房)という歌詞に表されています。 演奏は非常に「熱い、ドラ マチックな」演奏でした。が、残念ながら感情移入が激し過ぎてちょっと空回 りしてしまったかな?というのが素直な感想です。 勿論、最低限度以上に効 いたダイナミクスや主題への各パートのアプローチの仕方などは特筆すべきも のでした。耳をもう少し使えたらグッと良くなったでしょう。

4ST.J・S・バッハ      「主にむかいて、新しき歌を歌え」
マタイ受難曲と同時期に初演されたダブルコーラスの作品です。雨森氏いわく つきの作品ですが、3STに負けず劣らずの難曲を26人で演ってしまうとは ・・。恐れ入りました。
大きくは3部に分かれていますが第1部は上手くダブルコーラスが聴こえず、 折角のポリフォニックな構成がもう一つ浮かび上がって来なかったのが勿体無 い。 第2部から徐々に持ち直し、第3部はこれぞポリフォニー!という抜群 の安定感で終わりました。

アンコールは武満徹の「小さな空」。次回の演奏会はオール・ジャパニーズ・ プログラムとの事ですが、タケミツをあっさりと完璧に歌いこなしてしまうア ンサンブル能力の高さは見事!来年の4月21日は「必聴」です。(詳しくは 団長まで)

元々歌える人も多いですが、週一回3時間の練習で8ヶ月に一度の演奏会の他、 コンクールやTokyo Cantat等にも参加する為には練習時の集中力や個人練習 は欠かせない事でしょう。たゆまぬ努力、私たちも見習いたいものです。 「 良い音楽を聴いた後は体が軽くなる」と言ったのはホセ・カレーラスでしたか、 演奏会終了後、何となく体が軽くなったように感じたCAの演奏会でした。

林さん、「食う・寝る・歌う」の過密スケジュール本当にお疲れ様でした。こ れだけ宣伝しといたらまたチケット格安でお願い出来る、かな?(笑)

尚、演奏曲目が気になる方、先着1名にパンフ進呈。(メール下さい) (古賀 準一)

追伸:
遵子です。
時折、息を呑むほどの和音に圧倒されました。決して大音量の威圧ではなく、 弱声での精緻なアンサンブル。「合唱の力は1+1=2ではなく、5にも10 にもなる」という高校時代の恩師の言葉を実感しました。


 
●How do you do? 特別編●

トリノからのメール

6月にイタリアへ留学されたおおちゃんこと太田裕子先生からメールが来まし たチてもお元気そうで、留学生活を楽しまれているようです。来年3月までに イタリアへ旅行を計画しておられる方!押し掛けてみてはいかがですか? (たなかちえ)

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎ 親愛なる皆様

永らく御心配をおかけいたしまして申し訳ございません。

幾多のトラブルにもめげず、おかげさまでようやく家が見つかり、電話もひく ことができ、こうして無事メールもつながりました。

日本にいた時と同様に、私は本当に素晴らしい方達と巡り会う幸運に恵まれて います。 こうして、無事に暮らせるようになったのも、イタリア、ここトリノの素敵な そして、本当に親切な方々のお力添えがあったからこそなのです。

イタリアは想像以上に素晴らしい国です。 ここで、こうして歌に勉強に半年間打ち込める幸せを見にしみて感じています。 そして、こちらで皆様のお幸せをお祈り致しております!

☆8月17日〜9月1日まで歌の先生のお供でスペインに行きます。

残暑が厳しいことと存じます。 みなさまどうか、お体に気を付けてお元気にお過ごし下さい!  

        8月16日 トリノにて   太田 裕子 ◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

追記: つい先日スペインから帰られたおおちゃんから、スペイン旅行記が送られてき ました。次号で掲載致します。お楽しみに!


●How do you do? 特別編● 山添先生こんにちは

よろしくおねがいします。

イタリアへ留学された太田裕子先生に変わって、山添素子先生にボイストレー ナーをお願いすることになりました。 先生のプロフィールです。 『やわらかい』(くだけた)御紹介はまたの機会に。

山添 元子先生

同志社女子大学学芸学部音楽学科ピアノ専攻卒業。
京都市立芸術大学音楽学部声楽専修卒業。
京都音楽協会賞受賞。
在学中、定期演奏会において、ブラームス「ドイツ・レクイエム」のソリスト を務め、また学外コンサート、卒業演奏会などにも出演。
京都音楽家クラブ主催新人演奏会に出演。
京都市立芸術大学大学院音楽研究科声楽専攻修了。
松下悦子・三井ツヤ子の各氏に師事。
現在、京都府立農芸高等学校非常勤講師。
関西二期会 オペラ・スタジオ第36期研究生。
京都バッハ合唱団所属。


こまっちゃんの ●How do you do?●

この夏は大阪いや日本中が猛暑に見舞われ、9月もしばらく暑い日が続くとか。 。私はこの暑さで近年にない夏バテ状態に陥りましたが皆様はいかがでしたか ?10月のコンクールに向けて、夏バテにはくれぐれもご注意を。
さて、7月号(7)に引き続き小松が担当のこのコーナー、演奏会後、演奏会効 果か数名の新入団員を迎えることができました。待望のアルトの新入団員も入 団、下記のとおりご紹介します。

質問
(1)最寄駅(2)学校または職場(3)よどこん入団のきっかけ(4)よどこんの第一印 象(5)好きな曲・音楽(6)趣味(7)自己PRその他なんでも一言 ◆は団員からの 一言です。

※本コーナーはプライバシー保護のため、ONLINE版には若干の制限を加えています。



●鷲崎春の演奏会情報●
−心の財産をみつけよう−

自宅でホームページを見ることができるようになり、実際見るのはほとんど合 唱関係ですが、どのページもそれなりに凝ってます。この前あるページを見て いたら、学生時代の合唱仲間が遠方の某合唱団で大活躍している記事が画面に 現れてびっくり。あちこちで頑張ってるひとはまだまだたくさんいるんだろう な。私達も目前の「コンクール」しっかり歌いましょう。

SEPTEMBER・9月
2・土 混声合唱団はもーるKOBE 西宮市民会館アミティホール
2・土 京都混声合唱団             京都コンサートホール大ホール
3・日 京都府合唱コンクール中学高校の部     ・・・伊東恵司さんが審査員されます   京都こども文化会館エンゼルハウス
3・日 大阪第一合唱団             ザ・シンフォニーホール
3・日 エコーきさらぎ             いずみホール
9・土 大阪新音フロイデ合唱団         ザ・シンフォニーホール
10・日 同志社グリークラブ宇部演奏会           ・・・伊東恵司さんが指揮されます    山口県・宇部市渡辺翁記念会館
10・日 田畑政治追悼演奏会           広島国際会議場フェニックスホール
10・日 バロック・コア・テレマン     ヘンデル「スザンナ」(本邦初演)    いずみホール
16・土 京教で京響と第九を歌おう会     ヴェルディ「鎮魂ミサ曲」         京都コンサートホール大ホール
16・土 メサイア合唱団「マタイ受難曲」びわ湖ホール
17・日 大阪シンフォニッククワイア     モーツアルト「レクイエム」        京都コンサートホール大ホール
19・火 バロック・コア・テレマン     バッハ「ミサ曲ロ短調」          いずみホール
22・金 関西大学グリークラブ・     神戸女学院大学コーラス部         吹田市民文化会館メイシアター
23・土 関西合唱コンクール中学高校の部     伊丹市立文化会館いたみホール
OCTOBER・10月
14・土 関西合唱コンクールおかあさんの部    池田市民文化会館アゼリアホール
15・日 関西合唱コンクール一般の部       池田市民文化会館アゼリアホール
22・日 関西合唱コンクール大学職場の部     池田市民文化会館アゼリアホール
28・土 全日本合唱コンクール全国大会高校の部  福島県・郡山市民文化センター
29・日 全日本合唱コンクール全国大会中学の部  福島県・郡山市民文化センター
NOVEMBER・11月
3・金 第27回関西六大学合唱演奏会      フェスティバルホール
5・日 バッカスフェスタ            伊丹市立文化会館いたみホール
18・土 同志社創立125周年記念コンサート  京都コンサートホール大ホール
25・土 全日本合唱コンクール全国大会     大学・一般の部A             札幌コンサートホールKitara
26・日 全日本合唱コンクール全国大会     職場・一般の部B             札幌コンサートホールKitara
26・日 市民合唱団コールライゼ 大津市民会館大ホール
28・火 大阪管楽アンサンブル 豊中アクア文化ホール



●木寺洋介の合唱連盟便り●

約5年ぶりに外政に復帰した木寺(夫)です。今回より、ホーリィに代わって 本コーナーを担当することになりました。どうぞ御贔屓のほど宜しく願います。

秋の合唱連盟関係行事といえば何と言っても関西合唱コンクールです。よどこ んも参加するイベントなので、概要を紹介します。また、先日の抽選会で出演 順が決定しましたので、それについてもお知らせします。

日時:2000年9月23日(土・祝) 中学部門・高校部門
10月14日(土)一般部門(おかあさんの部)
15日(日) 一般部門(一般の部) ・・・よどこんの出 演日です
22日(日)大学部門・職場部門
いずれも10:30〜19:00の予定
会場:中学部門・高校部門 伊丹市立文化会館いたみホール(阪急伊丹駅から北へ徒歩5分・JR伊丹駅から北西へ徒歩10分)
一般・大学・職場部門 池田市民文化会館アゼリアホール(阪急石橋駅から北西へ徒歩8分)

入場料:各日1,500円

参加料:出演者1名につき2,000円。出演者には出演者証と、出演者用前 売り入場券(1,000円・・・4日間のいずれか1日に入場可)を配布しま す。

主催:関西合唱連盟・朝日新聞社・伊丹市(中学・高校 部門のみ) 審査員(順不同、敬称略。一般部門のみ掲載させて頂きます):
長谷川冴子(合唱指揮者)
松下 耕(作曲家)
北野 徹(打楽器奏者)
響 敏也(音楽評論家)
清原浩斗(大阪府合唱連盟副理事長)
矢田正一(兵庫県合唱連盟副理事長)
日下部吉彦(関西合唱連盟会長)
全日本合唱コンクールへの出場権:
一般部門からは、一般の部・おかあさんの部合せて4団体が全国大会に出場し ます。ただし、A(12〜32名)B(33名以上)の各グループから最低1 団体ずつが出場します。

出演順(一般部門・一般の部Bグループのみ掲載させて頂きます): (10:40スタート)
1.豊中混声合唱団
2.和歌山児童合唱団
3.陽声たまゆら会
4.梅花女声合唱団
5.淀川混声合唱団
6.男声合唱団ARCHER
(休憩、12:10再開)
7.女声合唱 栗東カレンヂュラ
8.伊丹混声合唱団
9.混声合唱団はもーるKOBE
10.コール・セコインデ
11.なにわコラリアーズ
12.大阪混声合唱団

当日のタイムテーブル等の詳細は、改めてお知らせします。



●編集後記●

今回も原稿執筆に皆様の御協力ありがとうございました。
次号11月号は、・・・練習日程がまだ決まっていませんね。 正確な日にちは わかりませんが、11月の第1回練習日です。 原稿締切はその2週間前。 「 こんな記事、書きたい。」と名乗りをあげて下さい。 宜しくお願いします。


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